将来はIOC会長? フェンシングで“大出世”太田雄貴の手腕

スポーツ 週刊新潮 2018年12月27日号掲載

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 色鮮やかな照明に軽快な音楽とダンスパフォーマンス……そこに現れたのは、何とフェンシング選手!

 昨年の全日本フェンシング選手権決勝は、ジャニーズのミュージカルなどが催される東京グローブ座で開催された。

「フェンシングの試合は10分で終わってしまうので、その間どうしても間延びしてしまうものですが、今年は合間に音楽やダンスでお客を飽きさせなかった」

 と日本フェンシング協会関係者が胸を張る。

「初心者向けのラジオ解説端末を配布し、試合中は大型スクリーンに選手の心拍数を映すなど、斬新な演出がお客さんに好評でした」

 例年は入場無料だが、昨年は2500円~5500円の入場券を販売し、即座に完売。試合はAbemaTVで生中継された。

 仕掛け人は、一昨年日本フェンシング協会会長に就任した太田雄貴氏(33)。北京五輪で日本人で初めて個人で銀メダルを獲得し、ロンドン五輪男子団体銀にも貢献した、あの人である。

「協会は金欠なんですが、資金集めのプロや広報のプロなどの人材を、副業を認める形で集めている。なかなかのやり手です」(同)

 そんな太田会長が、昨年12月7日、国際フェンシング連盟の副会長に大抜擢された。

「伝統的にヨーロッパが牛耳っている組織で、アジア人は食い込みにくい。それを33歳の若さで易々と実現してしまったのですから、恐るべき政治力です」

 とスポーツ紙デスクが舌を巻く。

「フェンシングは、ヨーロッパでは“貴族のスポーツ”として一目置かれる存在。五輪で第1回大会から続く競技は五つだけですが、その一つがフェンシング。国際オリンピック委員会(IOC)への影響力も大きい。ちなみに、現会長のバッハ氏もフェンシング出身です」

 末はIOC会長か。