島田紳助が語った“上沼恵美子”起用のウラ話 「M-1審査員ってまず、なり手がないやん……」

エンタメ 芸能 週刊新潮 2018年12月27日号掲載

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自分のせいで気分悪い思いをさせてしまって…

〈さて、師走も半ばすぎたある日、来意を告げた記者を自宅に招き入れると、缶の灰皿を右手に持ち、左手に挟んだスリムサイズのタバコをくゆらせながら、語りはじめた紳助氏。髪は肩にかかるほど伸びている〉

 上沼さんはオレが個人的にお願いして、無理言って審査員やってもらったもんやから、いまでもやってくれてるんやろ。オレも辞めてからは全然連絡とってませんでしたし、M-1も最近は見てなかったから、ニュース見てあらためて、ずっとやっててくれたんやなって思いました。自分のせいで気分悪い思いをさせてしまって、ホンマ申しわけないですわ。

 M-1の審査員ってまず、なり手がないやん。ないんですよ。あれって審査員が点数出すでしょ。だから審査員のセンスがいいか悪いかって、テレビ観てる人にわかるじゃないですか。審査してるように見えて、実は、自分も審査されるんです。「この笑い、あなた何点ですか」と問われるわけやから、間違った点を出したら批判される。「こいつ、わかってない」って思われるわけでしょ。リスクを背負う。だからそんな、いい仕事じゃないですよ。

 陰で審査するんやったらみんな出んねんけど、自分が点数出してほかの人のと違ったりしたら、「こいつわかってない」って思われるわけでしょ。「なんでいくらもせんようなやっすいギャラで、こんなことせなあかんねん」と。オレがM-1やってたときは、「この人を当たってくれ」ってスタッフに頼んで、方々にお願いしてたんやけど、もう、個人的にお願いしないと、出てくれないんですよ。

 ラサール石井さんにも島田洋七さんにも、個人的にお願いして受けてもらいました。でも、ほかは何人もお願いしましたけど、ほとんどの人から断られましたわ。「私には点数はつけられません」と。ラサール石井さんなんか、みんな点数出したあとで周りと見くらべて、ホッとしとったわ。「オレ、間違えてなかったわ」って。もう点数出すのも答え合わせみたいなもん。一発勝負やしね。審査員なんて損な役回りで、上沼さんはそれをわかったうえで受けてくれたんですわ。

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