「紳助」「松本」が三顧の礼でM-1に迎えた「上沼恵美子」 暴言騒動にM-1創始者からも苦言

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 所詮はお笑いの世界のできごと、と高みの見物を決め込んでいる場合では、ない面もありそうだ。SNS全盛のご時世、だれもが用心すべきことだといっても、大袈裟ではあるまい。

 あなたがサラリーマンだとして、酒に酔った勢いで、権勢を誇る部長や役員への罵詈雑言をSNSに上げてしまったら、と想像するとわかりやすいだろう。12月2日放送の漫才の日本一決定戦「M-1グランプリ2018」の終演後、2人の芸人が行ったのは、まさにそれだった。

 打上げの席で、審査員を務めた先輩芸人、上沼恵美子への暴言を、インスタグラムを通じて生で配信したのは、とろサーモンの久保田かずのぶ(39)と、スーパーマラドーナの武智(たけち)(40)。ワイドショーが連日、くどいほどに取り上げているが、彼らが自ら墓穴を掘ったことは間違いない。

 すでに削除された動画の核心部分を再現すると、

「自分の感情だけで審査しないでください。1点で他人(ひと)の一生変わるんで理解してください。(中略)おまえだよ。わかるよな。一番右側のな、クソが!」

 これは久保田の発言だが、審査員席の一番右に座っていたのは、ほかならぬ上沼である。暴言は、

「クソみたいなやつが審査してさ。(中略)これで格差生れたら違うやん。それを“私が好き~”とか言い出したら、ちゃうやん」

 と続き、そこに武智が、

「右のオバハンには、みんなうんざりですよ。“嫌いです”なんて言われたら更年期障害かと思いますよね。自分の番組しかしてへんし、自分が売れるために審査員するんだったら、やめてほしいですよね」

 と参戦した。それも、まさに“権勢”を誇る上沼を相手に、である。だが、まずは舞台となった「M-1グランプリ」への理解を深めておきたい。お笑い評論家のラリー遠田氏は、

「漫才師が出場できるコンテストやネタ番組自体は少なくないですが、その中でも一番権威がある。芸人人生をかけて獲りたいと願うのが、M-1グランプリのタイトルなんです」

 と言って、続ける。

「当事者の一人の武智さんは、決勝まで残りながら敗退したスーマラのツッコミ担当。敗退が決まった時点では、“M-1がなかったら芸人をやれていなかったコンビなので”と、感謝のコメントを残していました。それだけに、放送終了後の暴言に裏切られたと感じた人が多かったことが、大炎上の理由かもしれません」

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