「カルロス・ゴーン」牢獄生活は5年? 守護神に“掟破りの弁護士”

ビジネス 企業・業界

  • ブックマーク

Advertisement

「守護神」は元特捜部長

 そんなゴーンの弁護を引き受けることになったのが、元東京地検特捜部長の大鶴基成弁護士(63)だ。

「逮捕直後、ルノー日本法人の顧問弁護士による派遣でまず東京拘置所に面会に行ったのは、別のヤメ検弁護士でした。が、その弁護士が罪を認めて早く保釈を勝ち取るという方針を提案したところ、闘う気満々のゴーンに嫌われ、追い返されてしまったのです」(社会部デスク)

 次に呼ばれたのが大鶴弁護士だったという。

「大鶴さんは、特捜部と全面対決する弁護方針を語った。すぐさまゴーンのおめがねに適い、受任することになりました」(同)

 大鶴弁護士といえば2005年に特捜部長に就任した会見で述べた抱負が有名だ。

「額に汗して働く人や法律を順守している企業の人たちが憤慨するような事案を摘発していきたい」

 今回は真逆の立場で守護神を引き受けることになる。

「そもそも、世間を大騒ぎさせる特捜事件で、特捜部長経験者が弁護を引き受けるケースは稀。しかも、大鶴さんは特捜部長時代に手掛けたライブドア事件で、今回と同じ虚偽記載でホリエモンを逮捕している。それ以来、虚偽記載のエキスパートと呼ばれるようになりました。しかし、その捜査手法は捜査に用いるために培ったもの。ゴーンの弁護活動に利用するのは禁じ手ではないでしょうか」(先のデスク)

 掟破りの弁護士は、古巣相手にどんな弁護を繰り広げるつもりなのか。

次ページ:なぜ監査法人は気づかなかったのか?

前へ 1 2 3 次へ

[2/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。