没後20年を前に「ジャイアント馬場」グッズ会社が清算 代表務めた妻逝去で

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在りし日の馬場夫妻

 先の関係者が続ける。

「ジャイアントサービスの負債の大部分、1億3900万円ほどが元子さんからの貸付金です。つまり元子さんは、グッズが売れなくなっても自費を投じて細々と経営していたのです。馬場さんが遺した8億7千万円もの遺産があったからこそできたのでしょう」

 周囲の意向はどうあれ、それだけの思いが詰まった会社をなぜ、清算するのか。

「元子さんの相続人となった、元子さんの姪とその息子さんの相続税対策でしょう。馬場さん死後、元子さんのほか、この2人も役員に加わっていました。会社を続ければ、元子さんの貸付金も遺産として相続することになり多額の相続税が課せられる。だから清算を選択したのだと思います」

 税金回避の“反則技”か!? 東洋の巨人が提唱したのが、相手の技をすべて受け切ったうえで勝つ“王道プロレス”。彼の遺志を継ぎ、納税という技もうまく受け止め、いなして会社を続けてほしかった。そんな気もするが、先の斎藤氏は、

「馬場さんに一生添い遂げた元子さんも亡くなり、ジャイアントサービスが消えていく。それは昭和のプロレスが本当に終わるという、歴史の句読点なのではないでしょうか。来年が馬場さんの没後20年。馬場さんご夫妻、かつての全日本プロレスにゆかりのある老舗のプロレス団体の協力のもと、イベントも行われます」

 この会場でグッズを売ればいいのに……。それこそ反則技か。

週刊新潮 2018年11月22日号掲載

ワイド特集「男と女」より

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