今年は「丸」「炭谷」で36億円? 巨人が24人のFA選手獲得で使った資金はいくらか

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 TBSラジオ「久米宏 ラジオなんですけど」(土曜:午後1時〜午後2時55分)では11月17日、久米宏(74)が巨人のFAに触れ、次のように発言した。

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《読売ジャイアンツという球団はね、お金はあるらしいんですけど、とにかくね、人のものを欲しがるんですよ。中日でホームラン王になった外人がいるとね、すぐ取っちゃうんです。いくらでもいいから、とにかく人のものを欲しがって、欲しがってしょうがない。つまり(中略)読売ジャイアンツというのは、金はあるらしいんですけど、本当はとても心根が貧しい球団なんです》

 補足しておけば、久米宏は大の広島ファン。しかし広島の外野手・丸佳浩(29)はFAを宣言し、巨人が獲得に意欲を見せている。それを踏まえての“悲憤慷慨”というわけだ。

 本当に「心根が貧しい球団」かはさておき、オールドファンは長嶋茂雄氏(82)を思い出されたかもしれない。第2次政権(1993〜2001年)では、なりふり構わず大物選手をFAで獲得する姿勢が「欲しい欲しい病」と揶揄されたものだ。

 来季に復活を賭ける原辰徳監督(60)も「『原監督は長嶋の欲しい欲しい病を引き継いだ』と広岡達朗氏」(NEWSポストセブン:14年5月30日)という記事を書かれた過去を持つ。

 実際、今年のストーブリーグを見ていると、広岡達朗氏(86)の指摘に頷かれる向きも少なくないのではないだろうか。まずは3紙の見出しをご覧いただこう。

◆「あるぞ異例のW交渉!巨人・原監督、FA丸も炭谷も口説く」(サンケイスポーツ電子版:11月15日)

◆「FA行使の炭谷、巨人と初交渉 3年総額6億円提示か」(日本経済新聞電子版:11月16日)

◆「巨人 丸との交渉『日程返事待ち』 背番号8と5年総額30億円以上提示へ」(スポニチアネックス:11月17日)

 まさに久米宏が言う通り、「金はある」のだ。番組でも触れられたが、広島はFAで獲得した選手が1人もいない。「FAに金を使うくらいなら、若手の育成に投じる」というポリシーを持っている。

 それではFAでの戦力充実に否定的な――もしくは金がないか、あるいはドケチ――球団はどこだろうか。調べてみると、表のような結果になった。

 先に見た1位の広島と、球団の歴史が終わっている2位の近鉄は割愛しよう。すると3位の日ハムがひときわ目を惹く。おまけに契約額が極めて安い。FAに否定的な球団となると、セ・リーグでは広島、そしてパ・リーグでは日ハムが双璧ということになるようだ。

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