片山大臣にさらなる疑惑 暴力団との“密接交際者”から事務所無償提供、秘書給与肩代わり

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“国税への口利き”疑惑、収支報告書の記載漏れなどが取り沙汰される片山さつき地方創生大臣(59)に、新たな問題が。ヤクザと組み産廃処理場を乗っ取った人物を後援会会長に据え、その会長から事務所の無償提供を受け、秘書給与を肩代わりしてもらう“ヤミ献金”を受けていた疑いがあるのだ。

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 2013年に発足した片山大臣の後援会組織「山桜会(さんおうかい)」の会長は、宮城県で立体駐車場経営を行う企業のオーナーである。こちらの「山桜会」は記載漏れが指摘されている同名の資金管理団体とは別組織で、主に地方の企業経営者が集められ設立された。

 その会長が暴力団と手を組み乗っ取ったのは、仙台市近郊にあった「竹の内産廃」。負債を抱えた建設会社から相談を持ちかけられた会長は、産廃部門を独立させ、自身が紹介した金融業者に所有権を移すよう建設会社に“助言”したという。

「それが騙しの手口で、竹の内産廃は乗っ取られてしまうのです」(関係者)

 98年には、暴力団組長とグルになった会長が経営権を握ることに。以降、この産廃には不法な投棄が相次ぎ、致死量を上回る硫化水素ガスが検出されるなど社会問題化する。産廃の社長と暴力団組長の側近らが廃棄物処理法違反で04年に逮捕されるも、山桜会会長は捜査の手を免れた。

 そんないわくつきの後援会会長から、片山大臣は二つの“恩恵”を受けていた疑惑がある。ひとつは、会長が経営する会社の大阪支店に置かれた、片山大臣の「後援会事務所」をめぐるもの。ここには、3年ほど前に片山事務所に入ったという関西担当の女性秘書が詰めているが、片山大臣のどの収支報告書にも、山桜会会長の会社に対し家賃を支払っている記載がない。

「資金管理団体の事務所として機能し、そのうえで、その収支報告書に家賃が計上されていないのなら政治資金規正法違反です」(神戸学院大の上脇博之教授)

 また16年分の収支報告書を見ても、人件費として計上されている金額と片山事務所に籍を置く私設秘書の人数が一致しない。件の女性秘書の給与は、山桜会会長に肩代わりしてもらっている疑惑があるのだ。

 週刊新潮の直撃取材に当の女性秘書は応じなかったが、その翌朝、大阪支店の郵便受けにあった「片山さつき後援会事務所」のシールが剥がされていた。

 片山大臣は、

「(大阪支店は)郵便物のみ受け取っていただいている単なる連絡先です。関西担当の秘書はボランティアで活動して頂いているため、給与は生じておりません」

 と説明するのだが……。11月15日発売の週刊新潮では、会長の実名を明らかにしたうえで本件を詳しく報じる。

週刊新潮 2018年11月22日号掲載

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