リニューアル「報ステ」が早くも路線変更 スポンサーの意向には逆らえないようで……

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どこでリラックス?

 まずは速報として、JR大森駅附近が火災のニュース。

 CMを挟んで、京成電鉄が台風24号による塩害で運休。それに続いて台風25号の情報。
そしてノーベル平和賞、東京五輪の予算問題、財務省の公文書改ざん問題についての麻生太郎蔵相(78)への囲み取材……なんだか肩すかしを食らったような。普段の放送とどこが違うのだろうか――。

 関係者が語る。

「実を言うと、当初の企画では、視聴者にリラックスして見てもらえるよう、エンタメやレジャー情報などを取り上げ、そのネタに詳しい女性のコメンテーターを週ごとに迎えようという話でした。ところが、スポンサーから異論が出てきたんです。報道番組のスポンサーになっているのだから、しっかりニュースをやってくれないと困る、と。それで当初の企画は撤回されたというわけです。かつての『ニュースステーション』も、金曜日はバラエティ重視の作りになっていたのですが、それも20%近い視聴率があったからできたこと。『報ステ』は富川アナがメインを務めるようになってから視聴率は落ちてきていて、現在の視聴率は9~10%程度。4月からは全社的な広告収入もかなり落ちてきているんです。いくら何でもスポンサーには逆らえません」

 そのため、キャスターは違えど、番組作りは月~木と一緒となったというのだが、本当だろうか。テレビ朝日に訊いてみた。まずは、金曜日に放送のどこがリラックスできる点なのかを尋ねると、

「ニュース、スポーツ、天気などは扱いますが、『金曜特集』として幅広いジャンルを扱っていきます」(テレビ朝日広報部)

 スポンサーの反対によってリニューアル企画が潰れた事実があるのかについては、

「そのような事実はありません」(同)

 テレ朝がリラックスできる点として挙げた“金曜特集”は、この日の放送では、豊洲に移転する築地市場を取り上げた。そこで竹内アナが中継を呼ぶのである。

「築地には富川キャスターが行っています。富川さーん」

 現場中継なのに“キャスター”なのが奇妙だが、確かに前日までデスクにいた富川キャスターが築地市場を見下ろす高みから生中継している。休みではないのか――?

 だが、富川キャスターの中継は、古舘伊知郎キャスター(63)時代に全国を回って現場中継していた頃の彼そのもの。スタジオにいるときのオドオド感もなく、落ち着いた中継は、確かにリラックスして見られるものだった。

 そして、それを受ける小木アナも、中継の途中で口を挟むこともなく、しっかりと間を取っているからスタジオと現場の声が被ることもない。堂に入ったキャスターぶりで、こちらもまたリラックスして見ることができたのである。

 月~木の「報ステ」では、富川キャスターはすでにメインキャスターの立ち位置を徳永アナに奪われているとの声もある。

 ライバルの「news zero」(日本テレビ)は同じ10月から、メインキャスターに元NHKの“手練れ”有働由美子アナ(49)を据え、勢いづいている。

 いっそのこと、月~金を小木キャスターにしちゃってもいいのではないかという気もしますが――。

週刊新潮WEB取材班

2018年10月12日掲載

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