原辰徳氏の野望――「DeNA」のラブコールを袖にしてあっさり「巨人」復帰のウラ

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当然ながら巨人は激怒

 しかし、巨人にとってDeNAからのラブコールは、かなり不愉快な話だったという。スポーツ紙デスクが解説する。

「現在、原さんは巨人の“球団特別顧問”という肩書を持っています。それを、ご本人がどう評価しているかまでは知りませんが、少なくともジャイアンツ側からすれば、顧問という形で原さんを遇している。有り体に言えば、なにがしかのお金を払っているわけです。それだけ巨人にとって原さんは、今も“巨人の人”、失いたくない人材なんです。ところがDeNAが動き、原さんも真面目に検討していた。巨人にすれば、うちの人間に手を出すとは何事かと、不愉快だったようですよ。その一方で原さんは、DeNAの監督就任に前向きだった。そういう事情もあって、巨人は高橋監督の後任として直ぐに声を掛けたというわけです」

 ミスタージャイアンツたる原辰徳をDeNAに渡すわけにはいかない――巨人にはそんな思いもあったようなのだ。前出の関係者が解説する。

「DeNAと巨人から“求愛”され、原さんにとっては『両手に花』という状況になったわけです。そして、原さんはあっさり巨人に戻る選択をしました。元々、原さんは『巨人の監督をもう一回やりたい』と言っていました。つまり、巨人の監督に復帰すれば3回目となり、2回の長嶋茂雄氏(82)と藤田元司氏(1931〜2006)を抜き、球史に名を残すことができるからです。今回の復帰で、自らの野望を実現させたことになりますね」

 3回目の監督という“名誉”が、あえて火中の栗を拾わせた動機だという。いかにも数字に拘る野球人らしいが、「今の巨人を立て直すのは至難の技」という指摘も聞こえる。今回の選択、吉と出るか、それとも……。

週刊新潮WEB取材班

2018年10月11日掲載

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