ZOZO「前澤友作」社長が外国特派員協会で会見 全文ノーカットで公開

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「交際状況は順調です。ありがとうございます」

記者:ブルームバーグニュースです。買い物についてお伺いしたいんですけれども、前澤さん、買い物が非常に大好きだと思うんですが、ここ数年くらい、ものすごいペースで色々買われているかと思いますけれども、これからも同じペースでそれが続く見通しなのか、さらに増えるのか、それとも、またさらに分野が、買い物の分野が広がるのか、どのあたりに目が向かれるのか、そのあたりお伺いできればと思っております。もう1つなんですけど、先ほどからずっとデンジャラス、デンジャラスの話が続いているんですが、イーロン・マスクさんも会見中で何度も「前澤さんは非常にbrave、brave person(勇敢な人)」と仰っていたんですけれども、マスクさんと一緒に色んなお話して、時間を過ごして、この人だったら信頼できる、安心できる、何かそのあたりを感じたことがもしあれば教えていただけますでしょうか。

前澤:まずショッピングですけど、ショッピングと言うと、だいぶ軽くなっちゃいますけど、どのようなものを買っているかというと、僕は、もの凄くこだわって作られたものが好きなんですよ。その職人の技を感じたり、そこの背景にある歴史だったり、そこに関わる人たちの情熱だったり。で、そうやってこだわられて作られたものって、だいたい滅茶苦茶、高額になってしまうので、ついつい値段ばかりが一人歩きして、「またこの成金野郎が、高えの買ったぞ」ということになっちゃうんですけど。本来、僕が買いたいのは、その裏にある人の情熱なんですね。その情熱を自分が感じる、そういうインプットが自分にあるというのは、自分の経営者としての仕事にも、当然、活きていますし、活きていきます。自分が最近、ZOZOという新しいブランドを始めさせていただきましたけど、そこでも徹底した妥協を許さないモノ作りみたいなものって活きてくるんです。そういう意味で、何もかも高ければいいと、いっぱい買い物をしているわけではなくて、その背景にある人の想いを買っているというのが、僕の買い物の仕方です。で、「今後もどこどこを買うのか」という話なんですけど、何でしょう、きりなく、そういう素晴らしいものって、世界にはいっぱいあるんだなっていうのが勉強すればするほど知れて、まだまだ欲しいものが実はいっぱいあります。ただ、もちろん、お金的な制約もあるし、時間的な制約もあるので、全てをということにはならないですけれども、そういうお買い物の仕方をしています。で、もう自分自身も、いっぱいモノも持っていますし、充分な生活をさせていただいているので、「これ以上、これ以上」とは思わないんですよ。基本的には素晴らしい人の想い、素晴らしいこだわりのあるモノ作りというのを人に広げたいですね。特にこれからの若い方々、子供たちに、こんなに素晴らしいモノを作っている人がいるんだよ、ただ、この人の手を見てよ、血豆だらけじゃない、と。ちょっと過分になっちゃいますけど、そういうなんか心のこもったモノ作りをする人って、世界にこんなにいるんだっていうのを伝えたいです。

 で、次その「デンジャー」「デンジャー」ってイーロン・マスクさんも、なんでそんなにデンジャーって言うんだって僕も横で聞きながら思いましたけども、あの、彼を一番信頼する、「できるな」と思ったきっかけは、彼の会社に何度か行っているうちに、その社員の方々の姿勢とか接し方が素晴らしかったんで、「あ、この人が率いている、そして、この社員さんたちの態度や姿勢というのは、まさにこの人が作ったものなんだな」と。で、みんなイーロン・マスクを信じていますし、みんな彼の夢に自分の技術や情熱をぶつけてます。そういう会社っていうのは、自分も一経営者として、とても素晴らしいなと思いますし、僕もそうでありたいと思いますし、で、そういう人同士が、月、宇宙というテーマで、イーロン・マスクさんと僕が繋がって、そういう話をできたりすることも凄く僕には価値があって、あの、とても信頼していますし、お友達としても、先輩経営者としても、大変に尊敬しています。

記者:日刊スポーツです。よろしくお願いします。「何でも訊いてください」と仰ったので訊かしていただきたいんですけれど、交際中の剛力彩芽さんですね、月旅行の方が「メンバーには当時アメリカで発表された時には入っていない」という報道が一部あり、かつ、剛力さんの周辺の方も「行かないだろう」というような見通しを語られていたんですけれど、現在の交際状況を含めてですね、剛力さんが月に行く可能性があるのか、そのへんをお教えください、お願いします。

前澤:ご質問ありがとうございます(笑)。そうですね、まあ、アーティストさんもそうなんですけど、僕以外の船員、あの、お連れする方は1人も決まっておりませんので、もちろん決まってないということなんですけど、本人は当然、このプロジェクトを知っていますし、大変興味を持っています。まあ、ぶっちゃけ「私も行きたいな」と本人は言っていますが、ご存知の通り今回は大きなミッションというか、それぞれのアーチストが、それぞれの役割を担って、そしてキュレーターである僕自身もホストとしてそういう役割を担っていきますので、ただ楽しんで行く旅行とはやっぱり違うわけです。ですので、彼女にもし何らかの役割やミッションがあって、それを全ての船員たちが受け入れてくれるのであれば、彼女にも行くチャンスはあるのではないかと思っています。まあ、極めて真面目に私たちはやりたいと思っております。交際状況は順調です。ありがとうございます(笑)。

記者:本日はお話ありがとうございます。テレビ朝日です。先ほどプロジェクトの話の中で、前澤さん、夢が「世界を平和にすること」だという風に仰っておられましたけども、それってビジネスを始める前からずっと思ってらっしゃったことなのか、それともビジネスを拡大していく中で、色んな経験を重ねていかれた中で醸成されていったものなのか、お伺いしたいと思います。

前澤:ご質問ありがとうございます。その昔から「平和がいいのにな」という思いは強かったです。特に中学生、高校生ぐらい、思春期ですね。その頃、パンクロックだとか、結構、激しい音楽を聴いていた時期があって、音楽は凄く激しいのに「平和がいいじゃない」というような歌詞のバンドだったりが凄く多くて、そういうものに影響を受けましたね。見た目は凄くやんちゃな人たちがやっている音楽なんだけど、音も凄くラウドでうるさいんだけれど、言っていることが「みんな仲良くしようよ」「respect each other」とか、「united as one」とか、「みんなで一つ、やっていけばいいじゃない」みたいなことを言う方々が多くて、それに凄く影響を受けました。で、その後、自分もバンドをしたり、会社をしたりという風になるんですけども、何より2001年9月11日に起きたアメリカのテロですね。同時多発テロを見た時に、自分の想いは固まりましたね。二度とこんなのを見たくない、二度とこんなことが起きない世界を作っていくために自分ができることがもし何かあるのであれば、それに全力を捧げたい、という風に思いました。その時にもう会社の企業理念、「会社でやりたいことは世界を平和にすることだ」で、現在は「世界中をかっこよく、世界中に笑顔」という企業理念を出してですね、事業活動をしていますけれど、その背景にある想いというのは、みんな仲良くやろうよ、平和がいいじゃないという強い想いを持って、そうやってやってます。

記者:ありがとうございます、フリーランスです。前澤さんのプロジェクトは民間宇宙ビジネスを推進するという点でも非常に大きな貢献だと思いますが、日本でもたくさんの宇宙ベンチャーがあります。そういった現状とか、人類の宇宙進出に対してどんなお考えをお持ちなのかお聞きしたいのが1つと、もう1つだけ、ヘルメットがありますけれども、ZOZOSUITのテクノロジーで宇宙服の開発とかそういうことも考えていらっしゃるのかもお聞かせください。

前澤:ご質問ありがとうございます。そうですね、宇宙業界全体を盛り上げたいです。で、もちろん日本でも、たくさんある宇宙に関連するベンチャー企業の皆さまに会う機会も、最近、増えてきました。で、僕が言っているのは、僕がこういう形で行くことになるので、どうか僕をうまく使って、御社のビジネスを盛り上げてもらっても構わないので、何か協力できることがあれば言ってくださいね、みたいな形で、みんなで上手く盛り上げたいですね。で、宇宙に何があるのか、正直、僕にも分からないですし、それが人類にとって、どういう役割を担うのかというのも、よくまだ分かっていないところがありますけれど、何かまだ人が知らないこと、未知な領域に人が果敢にチャレンジしていくという姿勢は、別にそれが宇宙であれ、深い海の底であれ、同じことなのかなと思いますので、そのチャレンジするという姿勢を見せれることを、とても誇りに思っております。

 次の質問は……。あ、肝腎のZOZOSUITのことでした(笑)。イーロン・マスクさんにはもちろんZOZOSUITをお渡しして、「おう、なんてクレイジーなアイディアなんだ」という風に喜んでいただきました。で、「これで僕の身体を図って宇宙服作ってよ」ってもちろん話したんですけど、「グッドアイディア」くらいでちょっとかわされましたけど、どうなるかはまだちょっと分かりません。もし我々の技術が何らか宇宙の業界に貢献できるようなことがあれば、大変喜ばしく思います。

記者:ブルームバーグニュースです。先ほど私の同僚が買い物について質問しましたけれど、先ほど技術だったりクラフトマンシップというところに関して、技能というところにパッションを感じられているということを仰っておられましたが、それってどういうところから、何がきっかけだったのでしょうか。あと英語はもう勉強され始めてますでしょうか?

前澤:ご質問ありがとうございます。小さい頃、僕は大工さんになりたいと思っていました。特に小学生くらいの頃、近所で家を建てていると、もうそこに朝から晩まで、日曜日とかはりついて、ずっと大工さんのお仕事を見ているくらい憧れてました。途中から、その夢は「漁師になりたい」ってなるんですけど、とにかく職人さんが大好きですね。まあ何が好きなんだろう、ちょっと分からないですけど、モノを作っているのを見るのがとにかく好きですね。DIYって言葉あると思うんですけど、それは会社のフィロソフィーとしてとても大事にしていて、自分たちで作れるものはなるべく自分たちで作ろうということで、うちの会社の特徴でもあるんですけども、物流とか、カスタマサービスとか、サーバーだったり、プログラムだったり、データベースだったり、普通のファッション企業がやらないことも全部やったりする、その考え方というのも、実はそのDIYのところから来てたりして、とにかくそういうクラフトマンシップが大好きですね。

 あと、たまにニュースになっていますけど、僕が家を作っていて、それが凄くお金がかかっている話、たまに出ていますけど、実際、本当にそうで、なかなか終わらないんですよ。というのも、この職人さんの、この技を、ここで使ってほしいとかっていうのをやっているうちに、それが見たくて、どんどんどんどん色んなことをお願いしているうちに、一向に家が建ち終わらないというのも、好きな証拠なんですけど(笑)。

 英語の勉強はしていますけど、皆さんと同じようにスマホのアプリで単語の練習をしたりとか、あと自分でも思うんですけど、やっぱ話さないと聞こえないんだなっていうのは、皆さんお上手ですからあれなんですけど、よく自分でも痛感しています。ですので、恥ずかしがらずに積極的に自分から話す。で、実はロサンゼルスの会見も、一部で「日本語でもいいんじゃない」という話もあったんですけど、「いや、もう恥を忍んで、間違えてもいいから自分でやる」ということで、あのようにさせてもらいました。あれ、あの会見を英語の面で、色んなご意見ありますけど、もう恥ずかしくないし、僕は堂々とやりたいなと思ってます。それが一番、英語の学習の近道なんではないかと信じています。

記者:日本テレビです。よろしくお願いします。月に行くことを決められるというのは、大変に大きな決断だと思うのですけれども、その大きな決断をされた、最大の決断する気持ちといいますか、元々月に行くのが夢だったのか、それとも、ちょっと穿った言い方をしますと、話題作りとか、知名度であるとか、そういったところも影響しているのか伺えますか?

前澤:ご質問ありがとうございます。僕が月に行くのを決めたのは、今から約4、5年前のことなんですけども、その月に行けるよという話を聞いた時に、僕はそこに行くことより、自分のメッセージを世界中に発信する、これは大きなチャンスだってまず捉えました。自分のメッセージとは何かというと、さっきから何度か申し上げていますけど、「世界は平和のほうがいいじゃん」って言いたいだけです。で、アームストロングさんが「この小さな一歩は人類にとっては大きな一歩だ」って言ったのは、世界中の皆さんが知っていると思います。で、同じように「世界平和のほうがいいじゃん」って、僕、多分ライトに言っちゃうと思いますけど、それをただ伝えたいだけです。

司会担当:申し訳ございませんが、最後の質問にさせていただきます。

記者:フリーランスです。ZOZOTOWNのビジネスモデル、特に新しいブランドについてお伺いしたいんですが、最近、筑波大学の落合(註:陽一)さんという方が、ご存知だと思いますが、日本の成長がこれほどずっと停滞している原因の1つは、デジタル化経済になってですね、全部巨大な4社で、アメリカにどんどん吸い上げられていると。これは日本だけでなくてヨーロッパも同じようですが、この点どうお考えになっておられるか、ZOZOTOWNのビジネスモデルは、そうなっていないかどうなのかを教えてください。

前澤:ご質問ありがとうございます。ずばり、この日本の方々が得意なのって、クラフトマンシップだと思っているんです。職人技だと思っているんです。先ほどから何度も職人を応援したいとか、職人が作るものが好きだって話が出ていると思うんですけれども、僕は職人さんを応援したり育てたりすることで、この日本経済というのをより盛り上げたいと思います。で、今までZOZOTOWNというのは、皆さまの作られた、ブランド様の作られた洋服を、売らせていただくというビジネスだったわけですけれども、この1年くらい経ちますけれども、自分たちのモノ作りというのを始めました。そういう意味で自分たちのクラフトマンシップ、並びに、日本中で色んな素晴らしい技術を持つクラフトマンの皆さまをどんどん世界に紹介したいと思いますし、それがこの日本経済の活力になると思っていますし、そこがまさに日本の強みなんじゃないかとも思います。以上です。

週刊新潮WEB取材班

2018年10月10日掲載

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