かち上げ横綱「白鵬」のレパートリーに加わった「ペテン立ち」

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力士としては晩年

 古参の相撲記者が言う。

「立ち合いのタイミングをずらす“ペテン立ち”です。これも高安戦で使っていましたが、わざと立たないことで、相手を焦らせる。立ち合いで、白鵬は息が合わずに2度の“待った”となって、高安が突っかけたかのような印象になりました。3回待ったが出ると審判部から怒られますので、次に高安は出足が鈍る。白鵬はそこを狙って張り手を出した。立ち合いを駆け引きの材料に使うことは、相撲界では汚いと見なされます」

 相撲評論家の中澤潔氏は、

「優勝回数から言えば大横綱ですが、取り口は大横綱には程遠い。なにより、横綱相撲とは、受けて立つ、それでも負けないという悠々たるもの。何をやっても勝てばいいというものではない。数字が独り歩きしているだけで、ただの横綱です」

 と手厳しい。では、なぜ、白鵬はそこまで言われるような姑息な手を使うのか。

「白鵬はお尻の筋肉が弛んできています。つまり、力士としては晩年。飛び道具がないと優勝は狙えない。本人もそれを分かっているから、みっともなくても頼るしかない」(前出記者)

 平成も終わろうとしている。同時に“平成の大横綱”も潮時。せめて潔い引退を模索するしかあるまい。

週刊新潮 2018年10月4日号掲載

ワイド特集「告発の行方」より

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