国技館がどよめいた 「大坂なおみ」パパとの相撲観戦

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 全米オープンを制し、未到の快挙を成し遂げた大坂なおみ選手。たどたどしい日本語と飾り気のない語り口が好感された。プレイのみならず人柄も“日本人離れ”しているのが人気の理由なのだろう。

 9月13日に帰国してから、会見やイベントに引っ張りだこの彼女。15日の午前中には、おなじくテニスプレイヤーである姉、まり選手の応援に立川まで駆けつけ、夕方には両国国技館に現れた。思わぬヒロインの登場に会場はどよめき、歓声が沸いた。“なおみ~!”と声がかかると、笑って手を振り、握手にも応じてサービス満点。でも、ふと見ると、時折お疲れの表情を浮かべてもいたという。

 そりゃそうだ、と同情しながらよく見ると、あれ? おなじ升席に座っているギョロ目の黒人男性は、ご尊父、レオナルド・フランソワさんではありませんか!

 おさらいしよう。パパ・レオナルドさんとママ・環(たまき)さんの間に生まれたのが、まり選手となおみ選手の姉妹である。ハイチに生まれたレオナルドさんは、米ニューヨーク大学に学んだ後、英会話講師などをして13年間日本で生活した。札幌で環さんと出会って恋仲となり、やがて結婚。その後、大阪に移り、大阪弁が達者なアメリカ人として評判になったそうな。

 姉妹にテニスの手ほどきをしたのもパパ。でも、ご本人は未経験だったというから驚きだ。映画監督もしており、幼い姉妹をちゃっかり出演させたこともある。世界を股にかけて活躍する娘たちのフットワークは、まさにパパ譲りなのだ。

週刊新潮 2018年9月27日号掲載

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