沖縄アクターズスクールの希少種 山田優の“プロ妻”力

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夫が奔放であればあるほど価値を増す「プロ妻」

 さて、プロ彼女たちが売れっ子の有名人の妻の座を勝ち取ったとして、問題は結婚後も夫が売れっ子でいてくれるかどうかではないか。

 そこへ来て山田は別格である。結婚当初から、愛想をつかされそうだの離婚しそうだのとバッシングも受けているが、ふたを開けてみれば夫婦仲は安泰だ。芸のために好き放題やりたい小栗と、その男に尽くすことで「よくできた妻」ブランドを高められる山田。両者の利害関係は一致している。さらに、献身ぶりが今の夫の人気を支えた、という評判を得ただけではない。夫が私生活も奔放であればあるほど、そんな彼を支えられるのは嫁の器がデカいから、とも言われる現象さえ起きているのだ。

 全ては芸の肥やし。そんな芸能界の不文律はまだあるように思う。前述の鶴瓶の発言の真意はわからないが、遊びが過ぎても、奥さんが黙ってどんと構えていてくれれば、男は伸びるもの、という都合の良い解釈も成り立つのではないか。

 振り返れば小栗の浮気報道は数度あった。自宅と言っても1歳児がいる家で、頻繁に仲間と酒宴を開くのもちょっと困ったものだろう。集う顔ぶれも華やかで、並の気遣いではつとまらない。でもそんな生活ができるのは、よくできた妻がいてこそ。甘えにも見えるが、この甘えを引き出し続けることが、もはや山田の役目であり価値である。

 最近では彼女自身も、自分の仕事より夫の話ばかり語っているように見える。実は破局していたとか、お風呂に一緒に入るとか。夫に群がる女への牽制、という見方もあるだろう。ただ「プロ彼女」を超える「プロ妻」たる山田、いや小栗優は、そんなことをする必要がない。むしろ夫や夫の周辺が羽目を外してくれればくれるほど、そんな男を余裕で放し飼いにできる懐の深さをアピールできるのだから。

 夫が売れても勝ち、やらかしても勝ち。小栗旬の嫁という生き方は奥深い。20年後には中尾彬・池波志乃夫妻のように、夫婦セットで番組に出ていそうだ。ネジネジマフラーをしながら若手に講釈を垂れる初老小栗、思ったより容易に想像がつくのではないか。

(冨士海ネコ)

2018年9月21日掲載

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