使用目的は飼い主を満足させるだけ…「危ない合成着色料」 愛猫・愛犬が食べてはいけない「ペットフード」実名リスト

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「着色料」は必要?

 まずは、商品に味や風味、色を加えたり、保存性を高めたりする「添加物」について検証をしてみよう。

 ペットフードに使用されている添加物は、基本的には以下に大別される。

(1)日本で、ヒトの食品に使用が認められている食品添加物

(2)日本で、家畜の餌に使用が認められている飼料添加物

(3)アメリカやEUで、ヒト、家畜、ペットの食品や餌に使用が認められている添加物

 その上で、前述のペットフード安全法では、亜硝酸ナトリウムなど5つの添加物について、規格や基準が設けられている。逆に言えば、5つ以外は法的には制限なく使ってもよいというワケだ。

 しかし、

「私は、そのうち合成着色料の入っているフードは避けるべきだと思います」

 と述べるのは、ノア動物病院院長で、『愛犬を長生きさせる食事』の著書がある、林文明氏である。

 合成着色料とは、赤色〇号、青色〇号、黄色〇号などと名付けられた添加物が主。名の通り、食品に赤や青、黄色などの色をつける役割を果たす。日本では食品添加物として12種類が認可され、たらこやたくあんなどに用いられている。あの鮮やかな赤や黄色は、添加物の力なのである。ペットフードの多くにも使用されているが、

「そうした着色料の中には、海外で有害と認定されているものがあります。しかも、着色料は、視覚の関係で、人間とは異なり、動物が食べる時には何のメリットもない。それを買う飼い主を満足させるだけなのです」(同)

 指摘の通り、人間が赤、緑、青の三原色で世界を見ているのに対し、犬や猫は、赤を除いた、緑と青の2色と、色覚は落ちる。そもそも、犬猫は視覚よりもずっと優れた嗅覚を持つため、ペットフードを色鮮やかにしたところで、ほとんど食欲増進に寄与しない。

『犬にいいものわるいもの』の著者で、ウスキ動物病院院長の臼杵新氏も言う。

「犬や猫は、色を認識する能力は極めて低く、着色料を添加する意味はありません。そうであるのに、ペットフードに危険性のある着色料を添加するのは、飼い主を満足させるだけの欺瞞に過ぎません。知識不足の飼い主の足元を見たメーカーが、そうした商品を生産するんです」

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