56年前の「コカ・コーラ」半自動式自販機が未来技術遺産に選出 瓶コーラは今も健在

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 国立科学博物館は8月21日、未来に引き継ぐべき重要科学技術史資料(愛称:未来技術遺産)として、世界初のクオーツ式腕時計(セイコー「クオーツアストロン35SQ」)や壁掛けエアコン(三菱電機「霧ヶ峰」)など19件を選んだと発表。そこに含まれていたのが、コカ・コーラの自動販売機――いったいなぜ?

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 早速、国立科学博物館に聞いてみた。

「実は飲料用自動販売機が“未来遺産”に登録されたのは、今回が初めてではありません。2008年には噴水式飲料用自動販売機(1962年、ホシザキ電機)、09年には酒の自動販売機(1889~1910年頃、製作者不明)などもすでに登録されているんです」(国立科学博物館・産業技術史資料センター)

 ネットユーザーの中には、想像もつかない方もいるかもしれない。噴水式飲料用自動販売機とは、自販機上部に透明のドームがあり、その内部でジュース(たいていオレンジ)を下からピューッと吹き上げる、それによってドームの内側で噴水状となったジュースが、子供を誘うのである。冷凍装置が初めて導入された自販機だという。ジュースは紙コップに注がれた。

 酒の自動販売機は、現存する日本最古の自販機だそうで、木製の外観で、5銭硬貨を入れるとゼンマイ仕掛けで一定量の酒が出る仕組み。

 では、今回登録された自販機とは――、

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