異例の“7名同時”で波紋 弁護士100人は「オウム死刑執行」をどう見たか
7月6日に行われた麻原彰晃(本名・松本智津夫)を含む7名と26日に行われた6名のオウム真理教元幹部の死刑執行によって、死刑制度の是非を問う議論は改めて熱を帯びてきている。上川陽子法相に“英断”の声が上がれば、人権団体はこれを非難。法律のプロたちはどう見たのか。
法律にまつわるポータルサイト「弁護士ドットコム」は、最初の7名の死刑が執行された6日から14日にわたり、弁護士108名にアンケートを行った。回答は匿名だが、匿名ゆえに “ホンネ”もちらほらと……。その一部をご紹介しよう(誤字脱字は修正のうえ掲載)。
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最初に設けられた問いはズバリ、〈麻原彰晃はじめオウム真理教幹部の死刑執行について、どのようにお考えですか?〉というもの。妥当か否か、用意された選択肢に微妙な差異はあるものの、半数以上となる76名が「妥当」と答えている。【表1】
〈全員分の捜査が済み、えん罪の有無についても十分に争われたといえるから〉
〈彼らの犯罪はやむにやまれぬものでもなければ、理解不能な目的でもない(中略)これで執行されなければ自分たちに都合の良い社会を作るために、他人の命を賭け金にする組織・個人が増える〉
などが併せての回答だが、一方で「麻原彰晃元死刑囚と幹部とで“差”をつけるべき」という回答もあるのに注目したい。
〈組織のトップであった麻原と幹部は責任の重さが異なる。例えば、井上嘉浩は第2審は無期懲役になった者であり、死刑か無期かは際どい者だった〉※正しくは1審で無期懲役
〈麻原以外は、麻原にコントロールされていたもので、コントロールから抜ければ、普通の人(中略)麻原の執行後、コントロールから抜けてからで良かったのではないか〉
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