石井一久、指導歴ゼロで楽天GMに? 白羽が立ったワケ

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 楽天の立花陽三球団社長が、日米182勝左腕・石井一久(44)にGM就任を要請したことを明らかにした。

 GMというと、日本では広岡達朗氏や高田繁氏が思い浮かぶが、石井は両氏のように監督を経験した訳ではない。巨人の鹿取義隆GMは監督経験こそないが、コーチ歴がある。石井はコーチすらやったことがない。

 一方、メジャーでGMといえば、ユニホームを着たことがないマネジメントの専門家というのが主流だ。日本でも、日本ハムはメジャー流で、指導歴がない非ユニホーム組がGMを務めている。ただ、彼らは、代わりにフロントスタッフとして多くの経験を積んでいる。石井にはそれもない。

 いったい、そんなことでチーム編成の全権を握るGM職が務まるのだろうか。

「故星野仙一さんの後釜ですが、手腕は未知数です」

 と大手紙デスクが語る。

「未だかつてない新しいタイプのGMというか……。彼は三木谷浩史オーナーと親しいので、コネという側面もなくはないです」

 石井といえば、テレビのバラエティ番組にもよく登場し、お茶の間にも知られた存在。広告塔にはうってつけと言えそうだが、

「ただのコネや広告塔でGMは務まりません。ああ見えて彼は勉強家。しかもヤクルト、ドジャース、メッツ、西武、とセ、パ、メジャーを渡り歩いただけあって人脈が半端ないんです」

 引退後、吉本興業の新入社員になり周囲を笑わせたが、そんな“おとぼけキャラ”はかりそめの姿なのだ。

「この“吉本興業”も大きな武器。吉本には青木宣親(ヤクルト)や岸孝之(西武)ら現役選手だけでなく、西村徳文氏(ロッテ他)やデニー友利氏(横浜他)ら監督・コーチ経験者も多く在籍しています。しかも吉本は、大谷翔平(エンゼルス)や田澤純一(タイガース傘下)らを抱える米国大手代理人事務所と業務提携している。つまり、国内外いずれの情報にも通じているのです」

 お手並み拝見、といきたいものだ。

週刊新潮 2018年7月19日号掲載

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