カジノ法案成立を待つ「8候補地」 本命と大穴は

国内 政治

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 この6月19日に衆院本会議を通過したIR推進法案。今国会での成立の見通しが立ち、名乗りを上げた各自治体は、ファンファーレを聞いた競走馬のごとく興奮の色を徐々に高める。経済効果は年間2兆円との試算も出ているのだから、鼻息が荒くなるのも詮方ない。

「多くの自治体が推進委員会を設置していますが、主要候補地は北から、北海道・東京・神奈川・大阪・和歌山・福岡・長崎・沖縄あたりでしょうか。今後、国交大臣が基本方針を決め、2022年以降に候補区域を選定し、3つの区域に絞ります」(経済部記者)

 かなりの長距離走だが、ここは予想屋に本命と大穴を聞いてみよう。

「運営会社は、大都市以外に興味無いのが実情です」

 とは、IR議連関係者。

「地域活性化は行政の理想でしかない。関係者の中では“東京1大阪1地方1”と相場は決まっています。東京は、自治体レベルでの議論は停滞気味ですが、用地面をクリアすれば、国際空港に近いお台場で最終的に決まり。大阪は行政も積極的で、70ヘクタールと広大な土地も確保できている。もっとも盤石な候補地ですね」

 気になるのは、大穴の地方1枠。IR法案を主導する自民党・二階俊博幹事長の地元、和歌山はどうか。

「残念ながら事業者のメリットがない。大阪にカジノができたら尚更です」(同)

 大穴候補は意外な土地。

「北海道・苫小牧は広大な土地を活用して、政府の理想形を作れる。アジア・オセアニアからの観光客も既に多く、実際にオーストラリアの事業者や投資家は興味を示しています」

“キタノダイチ”が逃げ切るか。

週刊新潮 2018年6月28日号掲載

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