流行語大賞候補「大迫半端ないって」 今度は日テレの“独占放映”で「大谷翔平の仇討」

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江戸の仇を長崎で――!?

 開幕前のお通夜ムードは、日本人全員が忘れてしまった。ニュースはサッカーW杯の日本代表一色となり、特に大迫勇也(28)が時の人だ。

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 原点は6月19日、日本は初戦でコロンビアと対戦した。1−1の後半28分、本田圭佑(32)のコーナーキックを大迫がヘディング。2−1と勝ち越し、これが決勝点となった。

 試合上だけでなく、ヴァヒド・ハリルホジッチ前監督(66)の解任問題やら田嶋幸三日本サッカー協会会長(60)への不満やら、西野朗監督(63)の頼りないイメージやら、そんな欲求不満を全て吹っ飛ばしてくれた、文字通り値千金のゴール。

 もちろん日本人は熱狂した。しかし世の中は、大迫のファンより、大迫を知らない人のほうがはるかに多い。「大迫ってどんな人?」という疑問に答えるべく、特にテレビ局がクローズアップしたのが「大迫半端ないって」だった。

 早くも流行語大賞の声さえある。ご存じの方が大半だろうが、念のため説明させていただく。

 コロンビア戦が行われたサランスクのスタジアムでも「大迫半端ないって」の旗が掲げられた。イギリスの高級紙・ガーディアンも「彼の仕事ぶりはしばしばhampanaiと記述される」と紹介した。

 だが旗に描かれた顔は大迫ではない。「半端ないって」も大迫の発言ではない。

 本当の主役は2009年、第87回全国高等学校サッカー選手権大会の準々決勝で、大迫の鹿児島城西高校と対戦した、滝川第二高校の主将になる。

 滝川第二は大迫の2ゴールなど計6点を許して敗れたのだが、旗に描かれたのは主将の顔であり、発言は「大迫、半端ないって! あいつ、半端ないって!」と主将が試合終了後のロッカールームで泣き笑いの表情を浮かべながら、カメラの前で吐露したものだ。

 完敗にチームメイトが打ちひしがれていたとしたら、と心配したのかもしれない。雰囲気を和ませようとした発言であることは間違いないだろう。

だが、テレビで紹介されて話題になると、どうしても“ネタ”として独り歩きしていく。特にネットで人気を呼んでしまった。Tシャツが販売されるなど様々な動きがあり、このW杯で一気にブームになってしまった。

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