「塀は前から傾いていた!」 大阪地震「小4女児」死亡の責任は

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 地震による5人の死亡者のうちの1人が、高槻市立寿栄(じゅえい)小学校の4年生、三宅璃奈(りな)さん(9)だった。

 学校関係者によると、

「寿栄小学校では、この11日から2週間、挨拶当番になった生徒が校門の前に立ち、登校する生徒に“おはよう”と声をかける活動をスタートさせました。その日、璃奈ちゃんは挨拶当番で、普段よりも20分早く、朝7時45分ごろに家を出ていました」

 地震が起こったのは、午前7時58分。ちょうど通りかかった小学校のプールサイドのブロック塀が倒壊し、不運にもその下敷きになってしまった。

「塀の傍らには、璃奈ちゃんの赤いランドセルが転がっていました。すぐさま、小学校の警備員が近所の人たちと協力して塀を持ち上げようとしたのですが、まったく動かすことができなかった。結局、レスキュー隊に助け出され、病院に救急搬送されたのです」(同)

 しかし、午前9時4分、死亡が確認された。

 璃奈さんを圧死させた高さ約3・5メートルの塀は、約40メートルにわたって、上半分だけが崩れ落ちていた。

 学校近くの住民が明かす。

「実はもともと、上半分は金網フェンスでした。でも、小学校の周りに、3階建ての家が建つようになってきて、プールを覗くことができてしまうからと、しばらく前にブロック塀に替える工事を行った。ところが、最近、塀が通学路側に傾いてきていたのです。“地震があったら倒れるんちゃうか?”と、近所で話題になっていた。5年前に学校創立40周年を記念し、生徒が塀に絵を描いたから、取り壊すことができなかったのではないでしょうか」

 つまり、璃奈さんの非業の死は人災以外の何ものでもなかったのだ。

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