「大谷翔平」右ひじにメスの可能性 蒸し返される“二刀流批判”

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問題は下半身

 ただ、手術に関しては、

「まだ受けなくていいと思います」

 と高橋氏は語るが、だからといって、楽観視しているわけではないようだ。そして、だれもが想像する通り、普通の投手よりも疲れが出やすいと指摘する。

「1週間に1回登板するとして、その間に2、3回程度、代打として出るならいい。でも、初回からフル出場してバットを振り続ければ、肘にはかなりの負担がかかります。それに、投手として登板後はバッティングに専念、というのを繰り返していると、投手としての調整ができません。その結果、投げるときに下半身を使えなくなり、上半身だけで投げることになっていたのかもしれません」

 やはり下半身について、

「日ハムの5年間に走り込んでいないから。ピッチャーは下半身に始まって下半身に終わるんです」

 と指摘するのは、野球評論家の張本勲氏である。

「二刀流で結果を出して、“あっぱれ”をあげたけど、ケガが心配だと最初から言っていました。走り込みは一番苦しいけど、それをやらなきゃ一流になれません。王はグラウンドを12周も13周も走っていて、それを見たとき“俺は負けた”と思いましたよ。かねがね言っている通り、二刀流は難しい。アメリカはグラウンドが固いから、もっと走り込まないとダメ。でも、右肘の故障だから走ることはできる。その間に、ランニングをやってほしいね」

 張本氏曰く「100年に一人の逸材」は、幸いまだ若い。もっと強くなって戻る道はあるはずである。

週刊新潮 2018年6月21日号掲載

ワイド特集「あじさいに 欺かれけり」より

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