“ワンフレーズ遺伝子”継ぐ小泉進次郎 推奨する「ポリテック」評は

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〈マスコミは自分の都合がいいように発言を切るが、ワンフレーズだったらどこも切りようがない〉

 自民党の小泉進次郎筆頭副幹事長(37)は、父が駆使したワンフレーズ・ポリティクスを、過去にこう評価している。

 ならば先月、小泉氏が新しく生み出したワンフレーズをそのまま紹介しよう。

〈今日からポリテック〉

 そう記者団に語ったのは、4月29日に千葉市で行われた「ニコニコ超会議」のイベント終わりのこと。入れ歯洗浄剤のCMと見紛うフレーズだが、どういう意味なのだろうか。

「ポリティクスとテクノロジーを掛け合わせた造語です。政策立案の過程でテクノロジーを使うと、政策に幅を持たせることができると主張していました。会議のペーパーレス化や、人工知能を使った農業用水路の最適化を具体例に挙げていましたね」(政治部記者)

 では、科学ジャーナリストの緑慎也氏にこのフレーズを評価して頂くと、

「ポリテックという造語を作るほどのことではないですね」

 と、厳しい意見。〈ポリテックで政治家を半分に〉くらいパンチが欲しいと語る。

「人工知能と政治をミックスさせる考え方は大事だと思います。が、小泉さんの提案しているスケールは、治水工事の最適化をはじめ、既に各自治体でテクノロジーを取り入れている分野。さいたま市では認可保育園の入所希望者の振り分けを人工知能に一任し、事業の大幅な効率化とコスト削減を成功させています」(同)

 自民党内からも自虐を含んだ皮肉が。

「ポリテックとやらを推進して、忖度もセクハラもしないAIの政治家や官僚が生まれるなら大賛成です」

 ワンフレーズの最適化を人工知能に頼むべきかも?

週刊新潮 2018年5月17日号掲載

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