重ねる失言「麻生太郎」は「阿呆太郎」 政権の防波堤のはずが…

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“批判が苦痛”

 政治アナリストの伊藤惇夫氏も、

「品位を傷付けたというのは、セクハラ以外にありませんし、広い意味で罪ですよ。自分では正論を言っているつもりかもしれませんが、殺人を引き合いに出すような話ではないし、詭弁でしかない。育ちがよいため、叱責された経験がなく、批判されることが苦痛でつい強烈に反発してしまうのでしょう。公の場ともなれば、発言に配慮するものですが、それが出来ない人なのです」

 今回の発言で、再び辞任要求の風は吹き荒れるのか。

「麻生さんが失言する数日前、安倍総理は麻生さんとの関係を一蓮托生だとし、辞任させる考えがないと周囲に言っていました。野党も国会審議の拒否を長引かせすぎては逆に批判を浴びることになるので攻めかねている。辞任の可能性はほぼないと言われています」(先のデスク)

 強いてあげるなら、森友改ざん問題で財務省の調査結果が5月中旬に出ると言われている。そこで、麻生批判の風が吹くかだが、現実味は薄いという。

「麻生さんには自分は政権の防波堤だという思いがあるため、安倍総理から言われない限り、辞めないでしょう。麻生さんがいなくなれば、批判の矛先は総理に向かうため、総理としても辞めさせたくないのもある。ただし、大臣を続けていれば、今回のような発言を繰り返し、結果、安倍政権の足を引っ張ることになるのです」(伊藤氏)

 防波堤なのに政権に対する逆風の発生源。気付かないのは本人だけか。

週刊新潮 2018年5月17日号掲載

ワイド特集「野に薫風 世に暴風」より

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