穴馬は「菜々緒」「佐々木希」、そしてジャニーズ主演作も 春ドラマ視聴率レース
高視聴率のテレ朝刑事ドラマ
もっとも、万馬券に近い“当たり”を探してばかりいても仕方がないので、ここらで現実に目を向けると、第1回目の放送を終えて高い視聴率を稼いだドラマが2本ある。いずれもテレビ朝日の刑事ドラマだ。
渡瀬恒彦主演でシリーズ化されていた「警視庁捜査一課9係」。その後釜として、今回スタートした「特捜9」(水曜21時)である。渡瀬が亡くなり一旦ドラマは終了したが、今回、“9係”の一員だった井ノ原快彦や羽田美智子らが「特別捜査班」として再集結したという設定だ。もう1本は、内藤剛志主演の人気シリーズ「警視庁・捜査一課長 season3」(木曜20時)。どちらも、似たような番組名だが、初回の視聴率は、それぞれ16・0%に12・7%と、他局が羨ましがるほどの独走状態にある。
さらにテレ朝は、波瑠(26)と鈴木京香(49)による女相棒モノ「未解決の女 警視庁文書捜査官」(木曜21時)も控えている。
「脚本家、大森美香さんの手掛けたNHKドラマ『眩(くらら)~北斎の娘』が、昨年、文化庁主催の芸術祭賞大賞を受賞しています。今注目の脚本家なので、面白い作品になるでしょう。局側は、またシリーズ化を狙っているはずです」
と古崎さんは「未解決の女」に期待を寄せる。一方、吉田さんはと言えば、
「今回“一課長”の放送後に続けて、『未解決の女』を流します。一課長シリーズはすでに第3弾で固定ファンはいますが、正直、大したドラマではない。でも、シンプルでわかり易く、高齢者に人気です。局としては、その視聴者層がそのまま『未解決の女』に流れてくれれば、と考えているのでしょう。プライドもなく、確実に数字を獲るというテレビ朝日の姿勢は、他局には真似できませんよ」
とはいえ、視聴率レースは数字を獲った者が勝者となる。手段を選ばないテレ朝に軍配が上がるのが見えたかのようだが……。
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