春に飛び回る「インスタ蠅」たち 辞令をアップする防衛省職員、“桜切る馬鹿”

社会週刊新潮 2018年4月19日号掲載

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辞令、社員証をアップの例も

 加えて、この季節ならではの投稿が社員証だ。投稿写真には企業名はもちろん、社員番号や顔写真、肩書きなどまでハッキリ分かるものもある。写真のコメントには、“いよいよ社会人スタート!”“今日退職、お世話になりました”など、人生の節目を知らせるものが目立つが、セキュリティに厳しい昨今である。その用途は身分を明かすことのみならず、社屋に入る際のIDカードとして機能している組織も多い。あまり大っぴらに晒してよいモノではない筈だ。

「この時期は、辞令や社員証が数多くSNS上に投稿されていますが、一番のリスクは組織の信頼低下です」

 と、警鐘を鳴らすのは、JALやサントリーなどの大手企業を顧客に持ち、ネット炎上などのリスク回避をマネジメントするエルテスの広報担当者である。

「社内情報がアップされれば、軽率な社員がいると思われ企業のブランド力も低下します。もし社印が写っていたら、偽造されるなど悪用のリスクも高まる。既に外資系企業では、IDに社名等の情報を入れないところも増えています」

 さらには、こんな懸念も口にする。

「辞令や社員証をアップしてしまった投稿者が、続けて不適切な画像や発言をアップして炎上したら、所属企業に問い合わせが殺到するリスクもあります。当該社員も、過去の投稿から個人情報が特定されれば家族に危害が及ぶ可能性もある。この時期は、ネット上のリスク管理が身についていない新入社員が大勢入る。企業の側がより一層、気を付ける必要があるのです」

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