進学戦線に異状あり… 3年後に東大合格者が「増える高校」「減る高校」

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伸び盛りの「本郷」

 そう語る広野氏に、いま伸びている学校をいくつか教えてもらった。

「都内の男子校だと伸び盛りなのは本郷で、東大合格者数も急伸しています」

 15年の9人以降、11人、10人ときて今年は17人。

「2月1日に開成を受験するお子様は、2日の受験校をどうするか悩まれる方が多い。東京の南側にお住まいだと神奈川の聖光学院が人気で、真ん中の方は東大の実績も安定している渋谷教育学園渋谷、北側だと本郷になってきます」

 人気の理由はなにか。

「まずJR巣鴨駅、駒込駅から近く、校舎も全面リニューアルした。よく比較される巣鴨は非常に厳しい学校だという偏見を持たれて、実際はそうでもないのですが、本郷は比較的自由な雰囲気で、文武両道を目指す子には魅力的です。校内で英語や数学の検定試験を用意し、中だるみの時期にモチベーションが高まる工夫なども見られます」

 ちなみに引き合いに出された巣鴨は、2月2日のサピックス偏差値は46→43と推移。92年に78人を記録した東大合格者数も、今年は11人に留まった。

 巣鴨にかぎらず中堅の中高一貫校は、大学附属校人気の煽りか、偏差値が下がり気味だ。2月1日入試のサピックス偏差値の推移を見ると、東大合格者が今年9人のサレジオ学院53→50、7人の逗子開成52→49、13人の攻玉社51→46、13人の桐朋50→47、12人の城北48→45、5人の世田谷学園48→44、2人の成蹊45→37。これだけ偏差値が下がると、6年後に実績を伸ばすのは難しいだろう。

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