大谷翔平、課題はメジャーの滑るボール 対戦相手から“棒球”指摘も…

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「棒球」だった…

 もっとも2試合目の登板の際には、ボールの割合は、全52球中17球、約3分の1と改善を見せた。逆に、

「課題はむしろ、フォーシームの球質でしょう」

 と指摘するのは、在米スポーツライターの丹羽政善氏。フォーシームとはざっくりストレートと解して良い。しかし、

「初登板の後、相手バッターは“大谷のフォーシームは動かない”“あれなら打てる”などとコメントしたんです。実はアメリカの投手が投げるフォーシームは、打者の手前でわずかにぶれ、これが打ちにくさを呼ぶ。だけど大谷のそれは、綺麗な回転でまっすぐ動かずに来るからいくら速くても捉えやすい。初戦の安打2本はいずれもこれを狙われました」

 そして2戦目も、

「ヒットを打った選手は“初球まっすぐが来たので打ったらツーベースヒットになりました”と。実はこの試合の相手はマイナー選手。大谷は日本では綺麗な回転のフォーシームでも160キロの力でねじ伏せることが出来ましたが、アメリカではマイナーリーガーでも捉えることが出来るのです」

 対戦した選手の中には、この動かないボールを「フラットだ」と言うムキもあったとか。日本語なら、「棒球」と言われているようなもので、大谷には、ちっとも笑えない話なのである。

週刊新潮 2018年3月15日号掲載

特集「メジャーでもすべらない『大谷翔平』の『すべるボール』が笑えない」より

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