河野太郎に“外相になって掌返し”の反発 米核戦略めぐり

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“自民党の異端児”も、今や昔――。

 今国会で河野太郎外相(55)が、野党からの猛ラッシュを受けているのだ。

 政治部デスクの話。

「きっかけは今月2日、トランプ政権が発表した“核戦略体制見直し”でした」

 その中身はというと、

「小型核の開発が明記されているなど、オバマ政権時代とは真逆の“核軍拡路線”だったのです。ある程度予想されていたとはいえ、核軍縮が潮流のなかでの方向転換に、各国に失望感が広がりました」(同)

 その一方、河野氏はこの見直しについて、

「よりによって、“高く評価する”という外相談話を発表したのです」(同)

 河野氏といえばもともと、「核軍縮・不拡散議員連盟日本」の会長を務めるほど、国会きっての核軍縮派。

「“外相になった途端、掌を返したのか”と、野党の反発を買い、8日の衆院予算委員会で質問攻めにあったというわけ。河野氏は、北朝鮮の核の脅威をあげ、“状況が違う”と反論していました」(同)

 河野氏をよく知る政治ジャーナリストが解説する。

「あまり知られていませんが、太郎さんは昔から親米路線を唱えてきた政治家。入閣したからといって変節したわけではありません」

 ただし、

「太郎さんは父・洋平氏の代からの地元有力後援者達から、“不満があっても父のように党を飛び出さず、大臣になれ”と言われ続け、その言葉通り耐えに耐え、ようやく外相の座まで辿り着いたのです」

 ここでしくじらなければ、父が果たせなかった、総理への道も見えてくる。

「自らの主義とズレが生じようと、とにかく政権を支えようと必死なのでは」(同)

 まさに、胸突き八丁――。

週刊新潮 2018年2月22日号掲載

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