平昌五輪、中継時間はアメリカファースト? 2020東京も

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 平昌五輪が開幕した。

 日本と時差がない韓国で行われるだけに、テレビ観戦で不眠になる心配はなさそうだ。ところが、なかには首を傾げたくなる時間帯に行われる競技もある。

 たとえば、日本勢にもメダルの期待がかかるスノーボード各種目の決勝は、ほとんどが午前中に行われる。一方、高梨沙羅や葛西紀明が出場するスキージャンプ各種目の決勝は午後9時30分頃に始まる。

「時間帯は、五輪放映権を取得しているアメリカのテレビ局・NBCが実質的に決めています」

 と五輪関係者が明かす。

「前者はファンが多い北米大陸のゴールデンタイムに、後者もヨーロッパの視聴者向けの時間帯なのです」

 多くの日本人が観戦するであろうフィギュアスケートは午前10時頃に始まり午後3時頃までに終わる。

「フィギュアはアメリカでも絶大な人気を誇ります。ただし、時間がかかるのがテレビ局の泣きどころ。NBCとしては、もっと早く始めてほしいところなのですが、これ以上早いと観客の来場にも影響してしまうので、やむなくこの時間になったのです」

 さて、そこで気になるのが、2020年東京五輪ではどうなるか、だ。

「東京五輪の放映権もNBCが購入済みなので、状況は同じです」

 と先の関係者。

「欧米で人気がない柔道やレスリングは日本の都合を聞いてくれてゴールデンタイムに決勝が組めるでしょう。でも、アメリカで人気が高い競泳や体操は、恐らく午前中に決勝が組まれるはずです」

 08年の北京五輪でも同じようなことがあったとか。

「海外遠征する選手には、強力な電灯を貸し出しています。夜中に光を浴びて時差調整するのです。東京五輪でも貸し出し希望者が出てくるかもしれませんね」

週刊新潮 2018年2月15日号掲載

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