動機は週刊新潮 短命「青森市」に20億円寄付した人物の正体は…

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会社ごと売却

「青森有数のドラッグストアチェーン経営者(67)です。店舗の数は70以上あり、県内でもトップクラス。また、経営者としてだけでなく、以前から県民の健康増進に関心を持っている人で、東京から著名な医師を呼んでシンポジウムを開くなど、県民の“意識改革”を促してきた実績もあります」(関係者)

 何より20億円もの大金をポンと出せたのは、昨年4月に会社ごと大手流通グループ子会社に売却、145億円もの大金を手にしていたからだ。どうせ税金で持って行かれるのなら、地元に貢献した方が良いと考えたのだろうか。

 ところで、寄付のタイミングは、昨年暮れ、本誌(「週刊新潮」)が青森の短命問題を取り上げた直後のことである。

〈平均寿命最短で堂々のV9! 病に倒れる生き方の見本!! 「青森県」はなぜ早死にするのか〉(17年12月20日発売)

 特集では青森県民のラーメン好き、塩辛いもの好き、そして喫煙率の高さなどを挙げているが、僭越ながら、記事がA氏の背中を押したのだろうか。そこでご本人に取材を申し込むと、

「その件については取材をお断りしています」(家人)

 一方、先の小野寺市長は、

「(寄付者の素性は)言わない約束で寄付をお受けしましたので、やっぱり誰かは言えません。でも、(記事の)刺激があって寄付に至っているということはある。ショック療法的ではありましたが、それくらい思い切ったことをしないとね。金額的にも思い切った額ですから」

 青森市民の健康の一助になったのなら幸いである。

週刊新潮 2018年2月1日号掲載

ワイド特集「縁は異なもの味なもの」

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