松坂桃李を相手に恍惚の江波杏子… 映画「娼年」4月公開

エンタメ 映画

  • ブックマーク

Advertisement

 全編119分の7割近くが“セックスシーン”という過激な映画である。4月公開の「娼年」。主演の松坂桃李が8人の女優たちと、とっかえひっかえ濃厚な濡れ場を繰り広げてくれる。

 松坂演じる男娼のリョウを買うのは、女たちだ。下は20代から上は70代まで、主婦、法律事務所の秘書、OL、有閑な老女……皆、底知れぬ欲望の闇を抱える。

 男娼クラブのオーナー御堂静香役に元宝塚トップスターの真飛聖(まとぶせい)、その娘・咲良役に元AKB48研究生の冨手麻妙(とみてあみ)が。リョウを買う女性役には、桜井ユキ、馬渕英里何(えりか)、荻野友里など、今後有望株の女優陣が並ぶ。そして何といっても注目は、そこにベテラン女優の江波杏子が名を連ねていることであろう。

 原作は石田衣良の同名小説。実は2年前、同じく松坂主演で舞台となっており、その時の演出家・三浦大輔が今回もメガホンを取った。

「若手女優の中にあって、でも一番光っていたのが75歳の江波杏子さんでした」

 とは、試写会を観た映画評論家の北川れい子さん。

「江波さんは、リョウより50以上歳の離れた老女の役。素性こそ明らかではありませんが、折り目正しく着物を着こなし、品の良さが漂ってくる。その彼女が着物姿のまま手でイカされてしまうんです。快楽に身悶える様子が何ともエロチック。息遣いが伝わってくるようでした。試写室の全員が思わず息を呑みました」

 それと思しきシーンを原作で覗いてみると――。

〈和服のひざにおいた手に、ももの震えが伝わってくる。……唇をかみ、息をつめている。うっすらと開いた目は白く裏返っていた〉

 江波といえば、1960年代、大映の「女賭博師」シリーズで一世を風靡。着物をはだけて“壺を振る”、その艶姿に世の男性諸氏は虜となったものだ。

「もちろん他の女優たちのセックスシーンも皆、淫らで迫力がありましたよ。演技か本気か分らないぐらい。でも、作品自体は決して下品ではないですよ」(同)

 見て損なし――。

週刊新潮 2018年1月25日号掲載

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。