「人生90年」にいくら必要? 年金だけではカバーできない老後

ライフ週刊新潮 2018年1月25日号掲載

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〈お前百まで、わしゃ九十九まで、共に白髪の生えるまで〉。都々逸の文句ではないが、日本人は経験したことのない長寿の時代を迎えている。もっとも、長生きにも金はかかるもの。資金繰りを間違えれば老後破綻だってある。会社をリタイアして、残りの人生をエンジョイするにはいくら必要なのだろうか。そして、手元にはどれほどの資産があればいいのか。

 高齢者雇用安定法の浸透もあって、今やサラリーマンは65歳まで働くのが普通の時代である。一方で平均寿命は年々延びており、2050年には90歳(女性の場合)を超えると見られている。リタイアから90歳まで生きられるとして25年間。どのくらいの生活費が必要になってくるのか計算してみる。

 総務省の家計調査年報によると、世帯主が60〜69歳の2人以上の世帯の平均支出は、月額29万2500円、70歳以降は25万9300円となっている。

 社会保険労務士の稲毛由佳氏が言う。

「夫婦2人で大体28万円と考えてください。この生活費で25年間やってゆくとしたら、単純計算で8400万円が必要となります」

 もちろん、これは住宅ローンや子供の教育費が払い終わっているという前提での計算だ。8400万円という金額を多いと感じたか、そうでないかはさておいて、これをカバーするのが年金と手元の金融資産(預貯金+退職金)である。

 まず、年金でどれぐらいカバーできるのか見てみよう。

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