「反対しながら作らせるほうが何かとやりやすい」 翁長雄志知事が辺野古移設“反対派”を謳う真意とは

社会新潮45 2018年2月号掲載

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 2018年の沖縄は首長選が目白押しである。1月には南城市長選、2月には名護市長選、3月には石垣市長選、4月には沖縄市長選、そして11月には豊見城市長選、那覇市長選、沖縄県知事選が行われる予定だ。

 焦点になるのは普天間基地の辺野古移設問題だ。2002年に辺野古沖に基地の移設をすることが決定されたが、現在でも反対の声は大きく、工事も大幅に遅れているとうい現状がある。翁長雄志沖縄県知事も「移設反対派」であり、地元メディア各社の2018年新春インタビューでも「新辺野古基地は作らせないということで頑張っていきたい」(2018年1月1日付「琉球新報」より)と述べている。

 しかし、評論家の篠原章氏は、「辺野古移設問題は事実上終わった」と、断言する。(以下、「新潮45」2018年2月号より抜粋、引用)

 篠原氏は、「客観的に見れば、『遅れはあるものの移設のための工事は着実に進んでいる』のが実情であり、翁長知事の側には、政府による辺野古移設作業を止める合法的な手立ても今やほとんど残されていない」と語る。さらに「知事の厳しい反対姿勢は、実質的には『見せかけ』にすぎない。知事の正体は『辺野古阻止』という仮面を被った移設推進派である」と、述べている。

 篠原氏によれば、翁長知事は「選挙を最大の政治課題とし、そのためには努力を惜しまず、また策略も辞さない政治家」だという。そもそも翁長知事は、2000年に那覇市長選で当選した頃は、「沖縄で最も右寄りの政治家と目され、辺野古移設を率先して推進する政治家」だった。しかし、2014年11月に行われた沖縄県知事選挙では、辺野古移設反対を掲げ、共産党、社大党、社民党、連合沖縄などを母体とする「オール沖縄」の候補として知事選に出馬し、大差を付けて圧勝した。

 翁長氏の姿勢を厳しく批判する元参院議員(民主党)の喜納昌吉氏は、「2014年の知事選の数カ月前、翁長さんと会食しました。その席で翁長さんは『賛成して辺野古に基地を作らせるよりも、反対しながら作らせるほうが何かとやりやすい』といいだしたのです」と、証言する。

 篠原氏は、翁長知事が「移設反対派」を謳うことについて、「県内世論の動向を見て辺野古推進あるいは容認では選挙に勝てないと早くから判断し、選挙に勝つために『オール沖縄』を組織したのだ」と糾弾し、今後の沖縄の首長選について「どのような政治的主張を唱える候補者でもいい、沖縄県民には、自らの言葉で誠実に政策を訴える人物を選んでもらいたいと切に願う」と、希望を寄せた。

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 篠原章氏の「翁長雄志知事 偽りの『基地反対』」全文は、「新潮45」2018年2月号に掲載。12ページにわたり、翁長知事の家族構成や政治家としてのキャリア、政治理念、辺野古移設問題に対する言動などを詳しく解説する。