「とんねるず」を見出した名物プロデューサーが語る「みなおか」の“人気と終焉”

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人気と始末書

 僕が「みなさん」で書いた始末書は7~8枚かな。ほら、富士山の風穴(天然記念物内で爆竹を鳴らすなどして環境問題に)とか、トンネル渋滞(お化けトンネルのロケで交通渋滞に。道路不許可使用だった)とか……。

――祭壇に遺影まで飾り、盲腸になった憲武の追悼(風)番組を放送して、猛抗議にあったこともあったし、フジテレビ社屋移転前のお台場での撮影で爆薬を使用して警察と揉めたり。記憶に新しいところでは、「とんねるずのみなさんのおかげでした30周年記念SP」(17年9月放送)では、かつての人気キャラ“保毛尾田保毛男”を登場させて、LGBT団体からの抗議を受け、宮内正喜社長が謝罪する事態にも発展している。

 LGBT団体の意見を聞けば、ああなるほどと思いますけど。30年前にあんなに喜んでくれたのに、いまはこうなっちゃうのという驚きはありましたね。「あくまでも噂で……」とは当初から言ってたわけだけど、それも通用しませんね。ナイナイの岡村くんも「悲しい時代」と言ってくれたけど、仕方ないね。

 そもそも、放送の翌日、学校や職場で話題になることをやりたかったのが「みなさんのおかげです」だから、予定調和なことはやっていない、何が起こるか分からないということが新鮮だったんでしょうね。

 キョンキョンがバブルス君(マイケル・ジャクソンが飼っていたチンパンジー)の格好、猿の着ぐるみ着ているだけでもすごいけど、タイミングで滑り台になることは教えてあっても、その下に水が張ってあることは教えていない。“キャーッ”と落ちてびしょ濡れになったキョンキョンが「何があってもいいように、替えのパンツは持ってきてる」なんて言ったりね。

 コントで若奥さん役の田中美佐子さんがお帰りのチューをねだるシーンで、夫役の貴明がホントにしちゃったり、赤ん坊役の観月ありさちゃんが咥えたおしゃぶりを貴明がなめたりね、チェッカーズも学園ものとかに喜んで出てくれて、身体張ってやってくれて、ありがたかった。ゲストのリアクションが新鮮で、本当に嫌だったと思うけど、予定調和でないことをやり続けてきたと思う。

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