現代が抱える問題を上手に反映した日テレにうなる「先に生まれただけの僕」(TVふうーん録)

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 私の父は裕福ではない農家の息子だった。学費全額免除の特待生として私立大に入ったが気に食わず、改めて国立大学を受け直した。そのときに奨学金制度を利用した。父は27歳で結婚し、30代に入ってもまだ奨学金を返済していた。新聞社へ入社し、かなりの月給をもらっていたから、生活を圧迫するほどの負担ではなかったと思うが、それにしても長期間だ。父自身は忘却の彼方なのだが、母も私も記憶がある。奨学金は若者の夢を叶(かな)える入口でありながら、長期借金返済生活への入口でもあると知った。...

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