「エゴマ油」+「脳トレ」で脳機能アップ 日本一の百寿者エリアの愛用者

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大病なし杖なし

 さて、川本町の役場からさらに12キロほど奥に入った小さな集落。ここで生まれ育った上田ツルさん(101)を訪ねると、

「好き嫌いはありません。何を出されても『美味しい』言うて食べてます」

 とのこと。同居する長男の妻・奈美子さん(81)が引き取っていわく、

「義母は36歳から6年間、結核を患ったのですが、その後は大きな病気もなく、今は杖なしで歩き、家の掃除や洗濯、落ち葉拾いもこなします。私の夫も83歳。みんな後期高齢者で、町役場が配っていたエゴマの苗を分けてもらい、3年前から自家栽培しています」

 最初は泥だらけの実を“本当に食べられるのか”と訝ったというのだが、

「水に漬けると実(み)はきれいに浮きました。擦って味噌に入れたり、湯がいたゴボウと一緒に三杯酢で味付けしたり、香ばしいからそのままでも食べています。おかげさまで家族3人、風邪をひきにくくなりましたよ」(同)

 畑で自らラッキョウも作って漬物にし、親類に配っているというツルさんは、

「やれることはこれからもやっていきたいねえ。長生きしても自分で何も出来んかったら迷惑じゃろうて……。お帰りは、気をつけてくだせえ」

 そう言いながら、雨足の強い軒先で悠然と傘を差し出すのだから、エゴマパワー恐るべしである。

週刊新潮 2017年12月7日号掲載

特集「5年連続『100歳以上』が日本一多い 超寿王国『島根県』の秘密はまだあった! 」より

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