禁煙派「小池都知事」タバコ業界紙の“御用キャスター”で仰天発言連発の過去

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禁煙派の主張は「非科学的」

 85年の1月1日号では、「愛煙ジャーナリスト」の揚伯卿(よう・はくきょう)と対談。2人は禁煙派の主張が「非科学的」だと盛り上がる。

《揚 (前略)ボクのようなヘビースモーカーを含めて何10年も喫い続けている人間が、タバコによって死んだ例など皆無でしょう。

――そうですネ。何か被害者意識が少し過剰なようにも見えますネ(中略)。そして一方では“科学的”だと称する分析をタテにして、大騒ぎして迫るムキもありますネ。

 揚 でも、科学的だといいますが、実際に動物実験で一時的に大量のタバコを吸わせたり、ニコチンの注射をしたりすればそりゃ動物は死にますヨ。(中略)

――タバコの効用に関する主張がまるっきり云われないのが片手落ちだし、残念ですネ。》

と、小池都知事が「放送禁止用語」を口にしたところで、この対談の紹介は終わりにしよう。

 この連載記事で「禁煙運動」は敵だ。例えば歌手として「ベッドでタバコを吸わないで」をヒットさせ、98年に参議院議員となった沢たまき(故人・87年5月1日号)には《最近は、喫煙への風当たりが強いですネ》と話を向ける。すると沢氏は《以前テレビで、嫌煙運動家とケンカしたヨ》と熱弁をふるうのだ。

 落語家の立川談志(故人・87年11月1日号)にも《いま世間ではずいぶん嫌煙権などの問題が、やかましくなりましたが……》と問い、《ひとたび正義の名がついて人をやっつけていいという理由がついた時の人間の残酷さというのはイヤだね(中略)。人に、喫っちゃいけないというのは余計なお世話だネ》との批判を引き出している。

 そういえば小池都知事は「郵政民営化」やら「築地・豊洲市場問題」などで、自分を「正義」のポジションに位置付けることが巧みだった。「排除」発言で桁はずれの痛手を被った今こそ、まずは愛煙家の極端な排除を見直すことから始められてはどうだろうか。

週刊新潮WEB取材班

2017年11月22日掲載

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