これで「小池百合子」は終わったのか 残された道は“安倍首相にすがって五輪成功”

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 天国から地獄のひと月であった。総選挙に参戦し、一時は「小池総理」をも視界に見据えた都知事だが、投票箱を開ければ見る影もない惨敗で、結局、「安倍総理」の地位を支えたのみ。昨年来の“神話”はここに崩壊し……戦犯「小池百合子」はこれで終わったのか。

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 総選挙で、自公は313議席を確保。国政における希望の党の存在感は薄いものとなる。

 専念するはずの都政においても、築地移転、オリンピックなど課題は山積みであるし、足元の都議会でも、先日、2人の都議が「都民ファーストの会」を離れたばかりだ。

 しかも、

「特別秘書の野田数さんとの間に溝が生まれています」

 と言うのは、都政関係者。

「野田さんは小池さんの国政進出に猛反対。仲の悪い若狭さんの力が強まるのを恐れたためですが、それでも強行した小池さんとの間にはしこりが出来たままなのです」

 混乱は続きそうだ。 

「長期的に見れば、小池さんは自民党と手を握る路線に向かっていくしかないのではないか、と思います」

 と言うのは、政治ジャーナリストの泉宏氏。

「あれだけ悪し様に非難していた安倍さんと、東京五輪を一緒にやり遂げましょう、と手を組む。そしてオリンピックを成功させ、その実績をもって、再び国政に活路を見出していく戦略ではないでしょうか」

 もっとも、五輪の時点で、彼女は68歳。政治家としてそうは時間はない。

 拓殖大学の丹羽文生・准教授(政治学)も言う。

「確かに今後は、安倍さんにすがるしか道はなくなる。今まで権力にすり寄って政界を渡ってきただけに、靴を舐めるくらいのことをしてでも、安倍さんに近寄り、オリンピックの成功を目指すでしょう。しかし、これまで自民党に対抗して支持を集めてきただけに、それが世論に受け入れられるかどうかは、かなり難しいと思います」

 道のりは険しいのだ。

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