「豊田真由子」頼りのフジ「篠原涼子」ドラマ 放送前から大コケの懸念

エンタメ 芸能

  • ブックマーク

Advertisement

 ようやく復活の兆しが見えたのも束の間、やっぱり「違っただろーー!」と突っ込まれるのがオチか。篠原涼子(44)主演で、今月23日から始まるフジテレビの「月9ドラマ」では、(c)豊田真由子バリのあの名セリフも飛び出すそうな。もっとも、局内では放送前から大コケするとの話題で持ちきりだとか……。

 ***

 先月放送終了した月9ドラマ「コード・ブルー」は、関東地区の平均視聴率14・8%を記録。同じ時期のドラマとしては全局で最も高い数字を叩きだし、低迷状態が続くフジの宮内正喜社長も上機嫌だ。9月29日の定例会見では、

「この作品でドラマ復活の狼煙(のろし)が上がった」

 と威勢のいい発言が飛び出した。が、後続の新ドラマによって、これが糠喜びになりそうなのである。

 新しく始まる月9ドラマのタイトルは「民衆の敵」。仕事をクビになって生活に困窮した、篠原演じる主人公の主婦が、議員報酬を目当てに市議会議員に。市政や社会悪を相手に奮闘するというストーリーで、人気絶頂の高橋一生やお笑いコンビ・トレンディエンジェルの斎藤司も出演する。

 だが、フジテレビ関係者によれば、

「主人公が立候補を思い立った時点で選挙期間は始まっていて、それでも当選する。ドラマといえど無茶苦茶です。しかも、女性市長vs.市議会のドンといった構図のなかで、新米の主婦議員が待機児童や介護といった問題をブッタ斬るんですが、小池知事と都議会の対立を下敷きにしているのがミエミエ」

 さらにドラマの中には、なんと、あの人の名セリフも登場するという。

「第3話で斎藤さんが飲み屋の女将さんから“ハゲーー!”と怒鳴られるシーンがあります。もちろん、豊田真由子前議員を意識してですが、現実の世界では解散総選挙になってしまい、放送は投票日の後。豊田さんは落選して過去の人になっている可能性もある。小池さんも国政に立候補するのではと言われているのに、間抜けな話です」(同)

「セシル」を思い出す

 すでにドラマは撮影済のため、内容だけでなく、タイミング的にもスベりまくる公算大。「復活の狼煙」も、すでに消えかけているというわけだ。

「実はこのドラマは、当初、月9枠ではなく、木曜22時を予定していたのです。ところが、月9で予定していた主演女優に断られてしまい、急遽、篠原さんのドラマをこの枠に回した。だから、内容は月9よりも高めの年齢層を狙っていたので、社内では、爆死するのではと戦々恐々としています」

 とことんツイてない、と言うほかないが、

「あいかわらず、社会の空気が読めていないんですね」

 とは、上智大学の碓井広義教授(メディア論)。

「ドラマの設定を聞いて、フジが今夏に放送した『セシルのもくろみ』を思い出しました。『セシル』は、ヤンキーのような主婦が読者モデルになっていく話で、設定に無理があり、結果、大コケしました。今回はモデルを議員に入れ替えただけに見えます。政治や議員に対する関心が高まっているなかで、金目当てで議員を目指すと言われても、共感が持てずに引いてしまうのではないでしょうか」

「セシル」は視聴率の悪さに、回数を減らして事実上の打ち切り。さて、「民衆の敵」はどうなるのか。別の意味で、展開が気になる?

週刊新潮 2017年10月12日神無月増大号掲載

ワイド特集「秋霜烈日」より

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。