「小池旋風」に乗りきれず… 細野豪志のオロオロ新党

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「幹事長でもいい」

 細野氏が嘆く理由はそれだけではない。背景には若狭氏の“暴走”があった。

「9月14日に突然会見を開いた若狭氏は、新党の目玉は一院制だとブチ上げた。細野氏も同じ考えだと吹聴するけど、本当に同意がとれているとは思えない」

 と明かすのは都民ファースト関係者である。

「報じられている以外に、実は細野氏と若狭氏は水面下で十数回も話し合っているが、まったく足並みが揃わない。若狭氏は、“一院制を達成するまで消費増税は延期と言えば、世間はついてくる”なんて突拍子もないことを言うからね」

 小池知事を支えてきた自負心から、新党代表は自分だと考えているのだ。

「若狭氏は、都知事選以降はやたらとマスコミに露出したがり、“俺が政局だ”なんて口にしていますよ」(同)

 そんな若狭氏に嫌悪感を抱く民進離党組の長島氏らは、「小池新党」との連携に否定的という。

 先の記者が話を継ぐには、

「民進離党者だけで、政党成立要件である現役国会議員が5人揃う。若狭氏を外しても新党は実現可能です」

 ならば、細野氏が主導して動き出すかと思えば、名前とは裏腹に、「豪」快さを欠く「志」を露呈していた。

「それでも小池旋風に乗りたいと考える細野氏は、“合流できるなら幹事長でもいい”と口走り、周囲からは“政治生命を懸けて離党したのに、なぜ新党の頭になろうとしないのか”と諫められているのです」(同)

 どっちつかずでオロオロするうち、総理に先手を打たれた格好の細野氏。選挙前には新党を作る見込みだが、風を見誤れば、「離党丸」が泥船と化すのは必至なのだ。

週刊新潮 2017年9月28日号掲載

特集「核ミサイル連射を勝利の女神にした『安倍総理』 『10月総選挙』選良たちの喜劇」より

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