麻生大臣が力む愛媛補選 “女性トラブル”と“失言”で大苦戦

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 党内第2派閥になった手前、盛大な夜になるはずだった。8月29日、30日と横浜市内のホテルで新麻生派となって初めての研修会が開かれたのだが……。

 麻生派議員が言う。

「例年、麻生派の研修会は賑やかなんですよ。社員旅行の懇親会で浴衣を全員着るように、全員アロハを着用し、フラダンサーも招く。番記者からのカラオケなどの出し物も恒例行事。ところが、早朝に北朝鮮がミサイルを発射したため、急遽、自粛ムードとなりました」

 アロハは手土産として渡されるのみで、懇親会は撮影禁止のお達し。番記者は“ピコ太郎”を歌うはずが中止になったという。麻生派関係者の話。

「さらに、麻生さんが講演で“ヒトラー発言”。撤回に追い込まれ、何とも後味の悪い研修会となりました」

 その研修会の最中でも、麻生氏は意気揚々とこう漏らしたという。

「白石は頑張ってるよ」

 10月に行われる3つの衆院補選の中で麻生氏が力を注ぐのが、3月に亡くなった麻生派・白石徹議員の愛媛3区である。

「次男の寛樹氏が出馬する予定。麻生さんが“俺が当選させてやる”と息巻いており、9月2日には選対の要望もないのに、愛媛入りしました」(先の関係者)

 ところが、8月に本誌(「週刊新潮」)が、交際していない女性を妊娠させるなど、寛樹氏の下半身トラブルを報じたことが波紋を呼んでいる。自民党関係者が言う。

「一時、差し替えも検討されたのですが、時間もないため、新しい候補を出すには厳しいと判断されました」

 気を揉むのは、選挙協力をする立場の公明党である。

「井上義久幹事長が特に心配していて、先週、二階幹事長に相談に出向いています。表向き、創価学会は通常の衆院選と同じ協力体制を敷く予定とはいえ、女性トラブルは婦人部が嫌う。“フル稼働” の集票とはいかない情勢なのです」(同)

 前のめりな麻生センセイは“自粛”するつもりはないようだ。

週刊新潮 2017年9月14日号掲載

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