「手作り算数ドリル」に「観察日記」 理系ママのハイレベルな育児方法

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 最近では理系女子を「リケジョ」と呼び、理系女子応援サービス「Rikejo」を展開している出版社があるなど、理系の女性が注目されている。といっても、リケジョはまだ圧倒的に少なく、大学生の理系女子は全体のわずか約12%。そんな数少ないリケジョママの教育がすごいと、密かに注目されているという。そこで今回は、リケジョママたちに子育ての仕方を聞いてみた。

 まずは、都内在住の国立大学建築学科出身のRさん流子育てを紹介しよう。(6歳男児・3歳女児)
 
 Rさんは毎月1回、子どもと “木”の観察をするのが決まりだそう。公園で決まった木の変化を観察して写真に撮り、実や葉を拾って持って帰り、子どもたちに観察日記を書かせる、これを1年以上続けているという。

 また、家族旅行はただ遊びに行くのではなく、必ず何かを作るワークショップをつけるそうだ。去年は紙を梳いてお面を作り、一昨年は花を摘んで押し花にしてしおりを作ったという。また、子どもに算数を好きになってもらいたいから、算数の問題は市販のドリルなどは使わず、Rさんが手作り。子どもに身近なテーマで文章題を作って毎日やらせているそう。

 さらに子どもの遊ぶおもちゃもRさんの手作り。しかもそのおもちゃの仕組みが本格的なのが、さすがリケジョ。最近は子どもと一緒にダンボールで自動販売機を作ったという。お金を入れると、実際に飲み物が出てくる仕組みに、ママ友からも「すごい」と歓声が。

「新卒で入った大手不動産会社で働いています。大学で学んだ専門分野があるので、就職には困らなかったし長く働きやすい。専門性があるから再就職もしやすく、子どもたちにも理系に進んで欲しいと思っています」とRさん。Rさんのように、我が子にも理系に進んで欲しいと望んでいるリケジョママは多いという。

 さて、一体リケジョママたちにはどんな特徴があるのだろうか。
(1)基本的に勉強が好き (小さい頃から国語より算数が得意)
(2)個人主義 (ママ友と群れない。ママ友があまりいなくても気にならない)
(3)計画・スケジュール重視 (家族旅行も行き当たりばったりではなく、予定をきちんと立てる)
(4)夫婦で喧嘩が少ない (夫のありのままを受け入れる。多くを期待しないから要求も低め)

 さて、もう1人のリケジョママ、私立大学薬学部出身のTさん(2歳女児)も、理系出身ならではの子育てを実践している。「大学では毎日実験ばかりで華やかなキャンパスライフとはほど遠かったですが、実験で学んだ観察、トライ&エラーが子育てにも役立っています。子どもに遊んで欲しいおもちゃ、例えば頭を使うブロックを部屋に置いておくのですが、なかなか遊んでくれない。そんなときには、置く場所を変えてみたり、一緒に置くおもちゃを変えてみたりして、子供の様子をじっと観察。どうしたら興味を引くことが出来るのかを、トライ&エラーを繰り返して試します。離乳食のときも、どれくらいご飯を食べたのか、毎回量を量って数値化していました」

 ついつい感情的になってしまいがちな子育て。でもTさんの言うとおり、子育てはまさにトライ&エラー。「もう嫌!」とさじを投げたくなった時には、リケジョママたちの冷静な育児方法を思い出し、新たな子育て方法にチャレンジしてみてはどうだろうか。

デイリー新潮編集部

2017年9月10日掲載

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