茂木大臣の“手帖配布”問題 信憑性を欠いた反論、説明責任は

国内 政治 週刊新潮 2017年8月31日秋風月増大号掲載

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「茂木敏充」大臣の首が飛ぶ贈呈者リスト(3)

 本誌(「週刊新潮」)の公選法違反報道に、当初、茂木敏充経済再生相(61)は“手帖を無償で配布していない”と答え、配布名簿についても“存在しない”旨の回答を行った。しかし、これらはいずれも嘘。配布リストは存在し、後援会費を支払っていない人たちにも600円の衆議院手帖は配られていた。大手メディア幹部を頼って火消しに走り、大臣の首の皮を薄くするばかりである。

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 茂木事務所は本誌報道後の8月9日に、こう発表した。

〈手帳(ママ)は、茂木の名前や写真の入ったものではなく、党員や政党支部関係者らに政党の政治活動用資料として配布しており、記事にあるような不特定多数に配布した事実はありません。したがって、いずれも政党支部の政治活動であり、記事が指摘するような公職選挙法上の問題はない〉

 しかし実際は、大臣が主張するように、自民党員に限って手帖が配布されていたわけではない。党費を支払っていない非自民党員、かつ後援会費を支払っていない非後援会員など不特定多数にも渡っているのだ。初当選から四半世紀の歳月を重ねて築き上げた茂木城の城下に分け入ってみると、

「後援会には名前を貸しているだけ。地区長が茂木さんを推していて、地区長と私の家が遠縁ということで、そうなった。後援会費も自民党費だって払っていないし、どの党も支持していない。手帖をもらったのは昨年の一度きり。秘書が名刺を携えて自宅まで持ってきたと思う。茂木さんには頑張って欲しいなと思い、手帖はもらった」(Tさん ※前回の証言者とは別人)

「党員資格はないし党費も支払っていません。代議士のことは初当選から知っています。手帖は、年の暮れに、秘書が自宅まで持ってきてくれます。秘書の名前は覚えていない。年じゅう代わるから。町内でも、5〜6冊配っている」(Sさん)

「茂木さんを応援してるだけで、自民党員ではないです。党費も後援会費も払ってないです。手帖は秘書の方からもらったことありますけど」(Kさん)

 栃木5区の有権者の年末年始はこういったあり様なのである。では、なぜそうなったのか。茂木事務所の関係者の言葉を借りれば、

「手帖の主な配布対象である後援会の役員とは、自民党員でも何でもない自治会長などがやっていることが多い。各地域の秘書が頼み込んでなってもらっているから」

 ということになる。

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