白鵬の帰化報道、親方たちの本音 横綱本人は「今答えを言うのは…」

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外堀を埋められた

 もっとも、白鵬は故・北の湖前理事長時代から、モンゴル国籍のまま親方になることを特例として認めて貰えるよう、様々なルートを使って打診を重ねていた。が、これまで協会側は規則を理由に、“特例”を認めるのを拒んでいたという。

 白鵬の実績からすれば文句ナシにもかかわらず、“特例”を許さなかったのは、

「モンゴル勢に日本相撲協会が乗っ取られかねないと危惧したからです」

 と言うのは生前、北の湖前理事長に近かった人物。

「親方の次は理事、さらに理事長の座ですが、実力のある白鵬なら可能性は十分にある。そうなると、例えば、各部屋に外国人力士は1人という規則を変え、モンゴル勢が押し寄せることになるかもしれません。その時、今の番付を見てもわかる通り、日本の力士は圧倒されてしまうでしょう」

 それを避けるために、北の湖前理事長は、規則を盾に出来る限り拒否していたというのだ。だが、

「数々の実績と母親が帰化を認めたことで、外堀を埋められた。親方衆の中には、先代理事長と同じように先行きを心配している者が多数います」(同)

 さて、日本国籍を取得するのか、白鵬本人に聞くと、

「まあ、今答えを言うのは難しいやね。まだ、早いですよ。オリンピックまで現役でやって、それからのこと。国籍のことは、両親が反対していたというのは、なかったですよ。この後、国に帰って、あらためて両親と話して考えたい」

 やがて来るは、蒙古襲来?

週刊新潮 2017年8月3日号掲載

ワイド特集「夏の夜の博覧会」より

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