秋田豪雨「緊急会議」を欠席 「佐竹の殿様」の言い訳

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 殿、ご乱心――?

 九州北部の豪雨災害から時をおかずして、7月22日から翌日にかけ、秋田県が記録的な豪雨に見舞われた。

 ところが、である。被害の全容を把握し、陣頭指揮を執るべき県知事が、その最中にいなかったのだ。

 地元紙記者の話。

「23日日曜の午前11時から県庁で緊急の連絡会議が開かれたのですが、そこに佐竹さん(敬久秋田県知事)の姿がなかったんです。記者が訊ねると、『出張中で欠席』という答えが返ってきたのですが」

 その後、実は出張ではなく、私用で欠席していたことが発覚したのだ。

「お友達の県庁OB3人と、宮城県大崎市へ1泊2日のゴルフ旅行に出かけていたというんです」(同)

 さらに、現職部長2人も同行していたと発覚。私用のため、車は公用車ではなかったようだ。

「ドライブ好きの知事が自分の車を出し、交代で運転して現地に向かったそうです。県内では避難指示・勧告が出される中、知事は存分にプレーをした後、夕方宴会で酒を飲んでしまった」(同)

 それで身動きが取れず、翌朝6時に宿を出て、秋田市に向けて出発した御一行。

 しかし、

「大雨の影響による渋滞で会議時間に間に合わなかったというわけ」(同)

 飲酒で運転ができぬなら、ゴルフ場からタクシーで向かえばよかったはずである。

 知事に代わって、県の広報が弁明する。

「知事は、大雨被害に関する情報は逐一確認していたのです。その上で会議は翌日行うと決め、朝一番に出れば会議に間に合うという判断だったのですが、交通状況までは予想できなかった。本人も『見通しが甘かった』と反省しています……」

 県職員OBが嘆く。

「知事は、長らく秋田の地を治めた藩主佐竹氏の末裔。つまり正真正銘の“お殿様”。実際、コマーシャルに殿様役で出演したこともあります。そうしたパフォーマンスは上手ですが、危機対応には慣れていなかった。今年4月の選挙で3期目を射止めたばかりで、気の緩みもあったのでは」

 殿、猛反省を!

週刊新潮 2017年8月3日号掲載

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