藤井聡太にCMオファー殺到 対応には後手後手

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「もっと強くなる」

 で、コトの真相を藤井四段の母・裕子さんに聞くと、

「企業さんから、直接そういう話を聞いていませんので何とも申し上げられません。もっと強くなるのが本人の希望ですので……」

 師匠である杉本昌隆七段も、こう続けるのだ。

「CMについては他の多くの棋士にとって羨ましい話だろうけれども、残念ながら時期尚早だと思います。連勝の新記録は樹立したものの、タイトルを獲得するなどの結果は残していない。羽生先生はタイトルを取ってCMに出られた。騒がれ方の意味が違います。あくまで私の考えですが、将棋に集中できる環境を作ってあげたい。それが一番です」

 肝心の日本将棋連盟の広報担当は、CMオファーの事実を認めた上でこう話す。

「具体的な企業名についてはお答えできませんが、藤井四段もご家族も、今は将棋に集中したいというご意向があるので、そのことを先方にはお伝えしています」

 思わぬ指し手たちの攻めには後手後手でも、人生はまだ始まったばかり。今はひたすら守りに徹するのが、“藤井流”の最善手らしい。

週刊新潮 2017年7月20日文月増大号掲載

ワイド特集「世間はそれを許さない」より

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