安倍昭恵から金と旅費 お付きの公務員は納税したのか

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 そもそも、アッキーお付きの政府職員とは何なのか。公務と言いながらも、主な仕事は“私人”のスケジュール管理や荷物運び。年間300万円近くなる旅費などはアッキーのポケットマネーから出ているそうだが、その所得を申告しているのかどうかも不明なのだ。

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 わざわざ、“私人”であると閣議決定された安倍昭恵夫人(54)だが、現在、お付きの政府職員は常勤2人、非常勤3人の5人体制が組まれている。

 大麻逮捕歴男と神社に参拝したり、あちこちの講演やイベントに出掛けたりする昭恵夫人のサポートのために用意された国家公務員だ。

 例の森友学園への“口利きファクス”を書いた張本人として、一躍、その名が知れ渡った経産官僚の谷査恵子氏も、2012年12月の第2次安倍政権発足時から丸3年間、常勤スタッフを務めていた。

 当初、安倍政権は谷氏ら政府職員の帯同を“私的活動”としながら、一転、“公務”と改めたが、“旅費は夫人が私費で支出した”と説明している。

 政治部記者によれば、

「谷さんは、ミャンマーでの農業支援、山形で行われたスキーツアーイベント、塚本幼稚園はもちろんのこと、安倍総理の地元である下関など、昭恵さんの行くところには大抵付いていっていました」

 昭恵夫人のスケジュールから類推すると、谷氏に旅費として支払われていた金額は、少なく見積もっても年に300万円近くなる。

 税理士の浦野広明氏が解説する。

「当然、谷さんは昭恵夫人からもらった旅費などを雑所得として確定申告しなければなりません。40代前半で年収は800万円ほどでしょうから、それに300万円の雑所得が加わったら90万円ほどの税金を支払う必要がある。一般事業者が90万円の申告漏れをしていれば税務署がすぐに飛んできます。仮に、税務当局が谷さんの申告漏れを見逃していたら大問題だし、承知していなかったのなら早急に調査すべきではないでしょうか」

 確定申告の有無について、谷氏に話を聞こうとしたものの、取材拒否。

 谷氏はアッキーのお付きを解かれると、中小企業庁の経営支援課に移り東大文学部卒の“準キャリ”ながら係長級から課長補佐に昇進している。

 人事で、昭恵夫人のお気に入りの役人が出世するというのもまた、そこに“忖度”があったと疑われても仕方がないのではないか。

特集「『安倍昭恵』と大麻」より

週刊新潮 2017年4月13日号掲載

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