新築47億5000万円…ネットで売り出された超大豪邸の秘密

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売り止めに…

 サイトに載った説明を見ると、家具はイタリア製、英国製、スペイン製で、照明器具はルーマニア製、ビリヤード台は米国製、ピアノはオーストリア製、との記述もある。

「材料は全て外国から取り寄せたため、日本のものは一切使っていません。職人さんも、わざわざ向こうから来ていました。それであんな高い価格になったそうです」(近所の老人)

 さて、専門家はどう評価するか。不動産コンサルタントの森島義博氏が言う。

「この物件に使われた材料を聞くかぎり、建築費用は坪単価400万円。床面積268坪で、約10億7000万円です。土地代と建築費用を合わせて約22億円になる。残りの25億円が調度品ということになるが、47億5000万円は少し高すぎる気がします」

 バブル期ならまだしも、買い手は付くのか。

「通常、この手の高額物件を買える顧客を持っている三井不動産や三菱地所系の、大手仲介会社に頼まないと売れませんよ。街の不動産屋に仲介を頼む方が間違いです。どう見てもこの建物は、企業の迎賓館や外国の大使の自宅や別邸向きです。このご時世では、なかなか売れないと思います」(同)

 売り主は、騒ぎになって頭を抱えているが、

「お金に困っているわけじゃないので、当分、売り止めにしたそうです」(先の老人)

 物件は、すでに紹介サイトから消えている。果たして新しい主を迎えるのは、いつのことになるのやら。

週刊新潮 2017年1月26日号掲載

ワイド特集「秘せずは花なるべからず」より

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