世界一に認定、ANAの「空港サービス」とは

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 おもてなしサービスをウリにする日本にとっては、海外に向けてまたとない宣伝材料となったに違いない。

 英国の航空格付け会社「SKYTRAX」社が発表した「ワールド・エアライン・アワード2016」で、全日空が総合5位に。さらに、空港サービス全般を評価する部門は4年連続、空港スタッフや客室乗務員のサービスを地域ごとに評価する「アジア」部門は2年連続、堂々の1位に輝いたのだ。

 選考は、160カ国以上の顧客を対象にオンラインアンケートを行い、世界300社以上ある航空会社をランク付け。シートの良さや、機内食の美味さを評価する部門もある。

「授賞式には、各航空会社のスタッフが、イギリスまで人を送り込むほど、この業界では権威があります」

 とは、航空アナリストの鳥海高太朗氏。

 ちなみに、総合1位は中東ドバイのエミレーツ航空で2位にカタール航空と金持ちの国が続く。

 ライバルの国内勢はというと、日本航空は総合21位、同78位にピーチエアが。「おもてなし」に長けた航空会社という意味では、全日空に軍配が上がったというわけである。

 どこが世界一の評価をされたのか。近頃、全日空が取り入れたサービスの一例を見ると、手荷物を預ける作業を自動化して待ち時間の短縮を図ったり、手話通訳サービスなどを行っている。が、それだけではない。

「国際線のファーストクラスを利用するお客様が羽田で乗り継ぎする際に、トヨタの高級車、レクサスでターミナル間を移動するサービスを昨秋から始めました。また、成田のラウンジでは、シェフが握り寿司などをお出しするサービスも行っています」(全日空広報部)

 ファーストクラス、ラウンジときたら、どこぞの知事でもなければ、なかなか利用できそうにないが、それもまた、「おもてなし」か。

週刊新潮 2016年7月28日号掲載

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