象のはな子が起こした2度の殺人事故…酔っ払いと飼育員を踏み殺す

社会週刊新潮 2016年6月9日号掲載

〈戦後見つめた〉〈復興のシンボル〉。象のはな子が死んだことを伝える新聞記事にはそんな表現が目立ったが、その69年の生涯は常に光に包まれていたわけではない。はな子の一生を振り返る上で避けて通ることはできないのが、2度にわたる殺人事故である。

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 東京都武蔵野市の井の頭自然文化園。はな子が死んだ翌5月27日、象舎の前に設置された献花台には多くの花が手向けられ、その付近には、人目も気にせずに涙を流し、娘らしき女性に肩を抱かれる老婆の姿もあった。そうした「追悼ムード」に水を差すのは憚られると考えたのかどうか定かではないが、はな子の死を伝える新聞記事において、問題の殺人事故はさらりと触れられるのみだった。

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